酒気帯び運転とひき逃げで逮捕、勾留されていた元モーニング娘。の吉澤ひとみ被告が9月27日、東京・原宿警察署から保釈された。待ち受ける報道陣の前に進み出た吉澤被告は二度、深々と頭を下げ、黒のワゴンハイヤーに乗り込んで警察署を後に。そのまま自宅には戻らず、都内の病院に入院したという。
この保釈を取材するために、同署の前を走る主要道の明治通りには多数のマスコミ車両が路上駐車し、渋滞の原因になっていた。しかし、吉澤被告がひき逃げをした現場は原宿からは6キロほども離れたJR東中野駅前であり、事件後は警視庁・中野警察署に連行されていた。そこから原宿警察署に移送されたのだが、なぜ現場から遠く離れた同署に身柄を移したのだろうか。警察事情に詳しい週刊誌記者が指摘する。
「警察署はどこでも留置場を備えており、通常なら吉澤被告もそのまま中野警察署に勾留されていたはず。しかし女性容疑者となると話は別です。身体検査では必ず女性警察官が対応する必要がありますし、入浴では男性容疑者と一緒にするわけにはいきません。また、留置場では運動時間が毎日あるのですが、その時には各容疑者が一緒になりますから、ここでもやはり男女を分ける必要があります。そのため女性容疑者については女性専用の留置場で勾留することになっており、それが都内だと原宿警察署にあるというわけです」
東京都区内では原宿警察署に加えて湾岸警察署や西が丘分室に女性用の留置場があるという。このなかで最も現場に近いのが原宿であり、吉澤被告もそこに移送されたことになる。
「留置場では自死を避けるため、ひも状の衣類は不可。そのためブラが着用できず、胸元が透けて見えないように白いTシャツもNGなのだとか。入浴時はシャンプーのみでコンディショナーは使えません。その一方で保湿のためにリップクリームと肌用クリームの使用が認められているのは、女性用留置場ならではと言えるでしょう」(前出・週刊誌記者)
今ごろ吉澤被告は、自由のありがたみを存分に味わっていることだろう。
(白根麻子)