2019年放送のテレビ朝日開局60周年記念5夜連続ドラマスペシャル「白い巨塔」でV6の岡田准一が主人公の財前五郎教授を演じることが話題になっている。
同名の原作小説作者である故・山崎豊子さんは、財前教授を演じる役者に対し「高身長」を求めていたことで知られていたため、公称身長169センチの岡田の起用に泉下の山崎さんが納得するのかと指摘されているのだ。
医療ドラマの金字塔とも言われている「白い巨塔」は、これまでに故・田宮二郎、佐藤慶、村上弘明、唐沢寿明といった面々が「財前教授」を演じてきた。2003年放送の唐沢版・財前に関しては、キャスティングを聞かされた山崎さんが「役のイメージに合わない」と最初は難色を示したそうだが、ドラマ放送が始まり、回を重ねるうちに唐沢版・財前を認めるようになり、最終的には唐沢に対し「あなた、面白い男だね」と太鼓判を押したと言われている。一方で唐沢も、同作品の撮影前に山崎から「あなた、いい度胸してるわね」と声をかけられ「この強烈なひと言があったからこそ大役を演じきることができたと思います。今の自分があるのも山崎先生のおかげ」とコメント。それほど“財前五郎”という役は、プレッシャーが重くのしかかるミッションだということがわかるだろう。
「小説の読者だけでなく、これまで幾度となく映画やドラマとなった『白い巨塔』にはファンがついているため、岡田にとってやりがいある仕事かと思いますが、その反面、針のむしろとも言えるのでは。野心家で女性の恋心さえ利用してのし上がろうとするニヒルでダークな財前教授を、果たして宮崎あおいとの間に第1子が生まれたばかりで幸せいっぱいの岡田が演じられるのか、疑問視する声が出るのは当然でしょう。財前教授が大名行列のように研修医やナースを引き連れて行う有名な“総回診”シーンで、財前教授の身長が低かったら『白い巨塔』が『面白い巨塔』になってしまうと、ネット上で危惧する声があがるのも実によくわかります」(テレビ誌ライター)
放送前から注目度の高い岡田主演「白い巨塔」。総回診シーンがどのように演出されるのかに期待したい。