そもそもなぜ国民的歌謡祭を20歳の若手女優が仕切るのか。
2018年12月31日に全国で生中継される「第69回NHK紅白歌合戦」(NHK)の司会者が発表され、紅組は女優の広瀬すず、白組は嵐の櫻井翔、そして総合司会にはお笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良がそれぞれ選ばれたが、やはり世間はこのキャスティングに疑問の声を上げている。
紅白歌合戦の紅組司会には同局での連続ドラマ出演において大役をこなした、もしくは今後出演することが決まっている女優が抜擢されることが多いが、広瀬すずもまた来年からスタートする朝ドラ「なつぞら」への主演が決まっており、これまでの選考基準に則った“順当なキャスティング”となった。
しかし、「夕刊フジ」電子版は11月17日に配信した記事において、NHKが広瀬のこれまでのバラエティ番組での様々な“失言癖”を懸念しており、アドリブでの彼女への質問や振りを極力控えるような“お達し”が出る可能性を示唆。通常の番組とは比較にならない高視聴率を叩き出す国民的歌番組ということもあり、NHK側が慎重になるのも頷けるが、そもそも紅白歌合戦の司会者という大役をなぜ広瀬すずに任せるのか、といった指摘もネット上では多く飛び交っている。
「翌年の朝ドラの宣伝のような形式をとりたいのは分かりますが、あくまで紅白歌合戦の主役は出場する歌手であると考えれば、より司会経験が豊富で場数を踏んでいるベテランを起用してほしいというのが世間の本音かもしれません。問題発言や失言などにヒヤヒヤしているというのが本当ならば尚更でしょう。『アドリブで回せるコメント力のある人がやるべき』『司会は素人の女優さんでは安心して見られない』『何が起こるか分からない生放送で臨機応変できない人を司会にするってどうなの?ベテランアナウンサーにやってほしかった』などの不安がネット上でも蔓延していますからね。視聴者もそろそろ朝ドラの番宣を優先した司会者の抜擢に不満を持っているようです」(テレビ誌ライター)
この過大なミッションには、広瀬本人も「本当にどうして良いのかわからないというのが今の正直な気持ち」とコメントしていたが、
「一方で、入念過ぎるリハーサルを重ねることでも有名なNHKですから、問題発言になるような失言には至らせないという自信はあるのかも知れません」(前出・テレビ誌ライター)
大晦日の本番では堂々と安定感のある司会を披露してくれることを願うしかない。
(木村慎吾)