何を言っても「面倒だから、いや!」と挑戦すらしない。「どうせできないから」「面白くなさそうだから」「眠いから」が口グセで、いつも気ダルそうにしている……。最近は、そんな子どもが多いようです。でも、勉強はもちろん、スポーツや人間関係においても、前向きに行動できない子はチャンスを逃し、自信を育む経験を積めなくなってしまいます。そういう子どもには、どのように接すればよいのでしょうか?
まず、「まだ子どもだから…」と放っておくのはNGです。むしろ、大きくなってからの方が、修正する機会は少ないのです。それは、チャンスが少なかったり責任を伴ったりするから。子ども時代に放置してしまうと、ますます前に進めない大人になってしまうのが現実です。ですから、なぜ面倒なのか、どうしてできないと決めつけてしまうのか、子どもの声に耳を傾けて、早いうちに背中を押してあげましょう。
そもそも、「できるかも!」「やってみたい!」と前のめりになって取り組める子は、やってみたらできたという経験を豊富に積んでいます。その自信が挑戦意欲となってますます成功する機会を増やし、少しくらい辛いことでも努力を続ける忍耐力が育ちます。
一方で、「面倒」「きっとできない」という姿勢は、逃げの気持ちから来ていることが多いです。やらなければ、考えたり覚えたり努力をする必要はありませんよね。成功したいというよりも、今の大変さから逃げようとする姿勢の方が強いのです。
子どもに「なぜ?」と聞けば、他の楽しいことをしたい、眠たいなど、さまざまな理由があがるでしょう。でも、どれも目の前の課題から逃げていることに変わりはありません。そんな場合は、子どもとじっくり向き合って真剣な話をし、表面上の“言い訳”の奥になる、逃げてしまう理由を突き止めることが大切です。そこで出てきた自信のなさや苦手意識に寄り添い、やったらできることを経験を通して伝えることが、子どもを前向きにさせるための大きな一歩なのです。
また、自由に決めてよい、という環境も子どもを逃げやすくしてしまうポイントです。ですから、「やりたい?」と聞くのではなく、「やるべきもの」として“ルール化”してしまうのもオススメです。その際は、取り組むまでは厳格に、終えたらしっかり自分でできたことに対して褒め、認めてあげてください。「やったらできたね!」と声をかけ、子どもがプラスの気持ちで終えられるようにしましょう。その繰り返しが、「やったらできる!」の気持ちを膨らませるのです。
面倒くさいと逃げていては、何もできるようにはなりません。経験を積めば積むほど、可能性が広がるのが子どもです。だからこそ、積極的に物事に取り組めるよう、親はサポートしたいですね。
(Nao Kiyota)