4年ぶりの現役復帰でフィギュアスケート全日本選手権の出場権を勝ち取り、宇野昌磨選手に次ぐ2位という成績を収めた高橋大輔選手。世界選手権出場が期待されるもみずから辞退をして、多くのファンのため息を誘った。
高橋選手は辞退した理由を、“未来のない自分が若手のチャンスを奪わないため”と説明したが、一部ファンの間ではスケート連盟の思惑や、高橋選手の連盟への忖度ではないかといった噂がささやかれている。
高橋選手の辞退で、代わりに代表に選ばれたのが、全日本選手権3位の田中刑事選手だ。
「3位の田中選手が選ばれるのは順当ではあります。しかし、若手に譲るために高橋選手が譲った相手が田中選手というところで、モヤモヤを抱えている人も多いのです。なにしろ田中選手は24歳。羽生結弦選手と同学年で、宇野選手よりも3歳上。世界選手権には2017年と2018年に出場しており、2018年の平昌五輪にも出場。十分に国際試合の経験を積んでいる選手なのです。しかも田中選手の世界選手権での成績は19位と13位で、決して目立った結果を残せていません。羽生選手と宇野選手の出場で、男子の来年度の世界選手権での3枠はほぼ確実視されているので、もちろん誰が出ても同じではあるのですが、すでに国際試合で場数を踏んでいる田中選手が行く意味があるのだろうかという厳しい声が多くなっているのです」(スポーツライター)
田中選手は、高橋選手と同じ長光歌子コーチに師事しており、同じ中学校を出ている先輩後輩の間柄。幼い頃から高橋選手に憧れていただけに、高橋選手が田中選手を世界選手権に行かせてあげたかったのかもしれない。
高橋選手の世界選手権出場を夢見たファンにとっては、なんとか納得できる理由を見つけたいところなのだろう。
(芝公子)