1月期のドラマが始まって1カ月程が経つが、視聴率の上で抜群の安定感を誇るのが、沢村一樹主演の刑事ドラマ「刑事ゼロ」(テレビ朝日系)。1月10日の初回平均視聴率は14.7%と、今クールで最も高い初回平均視聴率をマーク。第2話で10.5%と一旦下がったものの、第3話11.9%、第4話12.1%と視聴率を回復しつつある。
「凄腕の敏腕刑事だった主人公・時矢歴彦(沢村)は、事件に巻き込まれ20年の記憶を失ってしまう。刑事としての常識や捜査テクニック、何もかも消えてしまった文字通り“ゼロ状態”という、まったく新しいタイプの刑事ドラマ。時矢がバディを組む新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)と、難事件を解決していくうちに“空白の20年”の謎が解けていく展開からも目が離せません」(テレビ誌ライター)
そんな中、ドラマの中で記憶を失う前の「できる男=ビフォー時矢」と、失った後の「ビビリ男=アフター時矢」を演じ分ける、沢村の高い演技力にも注目が集まっている。
「2017年に放送され人気を呼んだNHKの朝ドラ『ひよっこ』でも、沢村は記憶を失った女優・有村架純演じるヒロインの父親役を好演。この時も記憶を失った『ピフォー&アフター』を見事に演じきりました。当時に想いを馳せて観ている視聴者も、かなりいるのでは」(女性誌記者)
それにしても、朝ドラ「ひよっこ」以降の沢村の快進撃には目を見張るものがある。「ひよっこ」が終わると翌月から連続ドラマ「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!」(テレビ東京系)に主演。去年はNHK大河ドラマ「西郷どん」に出演、1月4日には人気の主演ドラマ「DOCTORS~最強の名医~」の新春スペシャル、さらに7月期には月9ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」(フジテレビ系)に主演。月9史上、最年長の主役ながら、平均視聴率10.6%を記録して重責を果たした。
「現在51歳の沢村ですが、同じくテレビ朝日の警察モノで人気のドラマ『科捜研の女』で主演を務める沢口靖子(53歳)、ドラマ『刑事7人』の東山紀之(52歳)とほぼ同年代ですが、2人に比べて沢村は遅咲き。その分、フレッシュといえます。ドラマ『刑事ゼロ』もシリーズ化する可能性大ですね」(制作会社プロデューサー)
3月には「ひよっこ2」も放送される。しばらく沢村の勢いは、止まりそうもない。
(窪田史朗)