お笑いタレントのバカリズムが2月27日深夜放送の「ナカイの窓」(日本テレビ系)に出演し、一発屋芸人の「被害者っぽい感じ」に対して違和感を覚えていると主張した。
バカリズムは、“テレビ番組のココを直すべき”とのトークテーマにて、かつての人気と勢いを失ってしまった一発屋芸人への扱い方に納得がいかないと言及。「なんか最近は一周回って、世間に捨てられた被害者的な扱い方を皆がしてる。(一発屋芸人)本人も被害者っぽい感じにしてる」と話し、可哀想な存在として紹介されている現状を説明すると、「全部が全部じゃないですけど、その人たちが絶頂の時に営業先の楽屋で凄く調子に乗っていたのを見てるので、あんまり乗っかれないんですよね」と一発屋芸人たちのかつての振る舞いを回想した。
続けて、「ネタも作らず楽屋で女の話、ギャラの話をしているわけですよ。言ったらアリとキリギリス。世間に捨てられたみたいなことを言ってますけど、戦略ミス、実力不足じゃないですかね」とも指摘し、世間から見捨てられたのではなく、あくまで本人の奢った態度が原因であると主張している。
「芸人にも大きく分けて2種類あり、バカリズムのように特にテレビ用のキャラクターを作らずに地のキャラでトークをする正統派のタイプと、コウメ太夫やレイザーラモンHGのようにキャラクターや声色を作り込んでテレビに出演するタイプがあります。かつて『エンタの神様』(日本テレビ系)で一世を風靡した“一発屋芸人”としてくくられるのは後者のキャラ芸人であり、バカリズムのような正統派芸人への注目や起用は後回しにされる現状がありました。また、過去にバカリズムは売れない時代に同居していたバナナマンの日村勇紀から、テレビに出ている芸人へひたすら“この人の何が面白いんだよ”などと辛口な罵声を浴びせていたとも明かされています。トレンドと時勢で実力以上の高額なギャラと人気を手にしていた“一発屋芸人”に対して並々ならぬ感情があったのでしょう」(テレビ誌ライター)
このバカリズムの主張に対してはネット上からも「正論ですね。売れるのは運も含まれるが、それを維持するには実力が無いと無理」「バカリズムらしい視点で面白い」「基本的に同情の余地はない」との声が聞こえ、賛同する論調が多い。
チャンスはピンチ。芸人は売れている時こそ、常に次なる戦略を練っていく必要があるのだろう。
(木村慎吾)