グランプリファイナルでは宇野昌磨選手に表彰台での立ち居振る舞いを優しく指導したりと、後輩たちの面倒見がいいことで知られる羽生結弦選手。しかし、昔からよく気がついて、細やかな心遣いができたわけではなさそうだ。
「もともと羽生選手がシニアに参戦し始めの頃は、仙台を拠点に練習していたこともあって、ほかの選手たちと馴染めていないところがありました。元スケーターの中野友加里もインタビュー本『トップスケーターの流儀』の中で、『羽生君とはジェネレーションギャップを感じる』とあまり打ち解けられなかったことを語っていたほどです。自分が先輩の立場になった今、自身のそんな経験から若手選手たちに気を配るようになっているのかもしれません」(スポーツライター)
また、選手同士の仲のよさについてはこんな意見も。
「今のフィギュアスケートの選手たちは本当に仲がよくて見ていても気持ちいいですが、ひと昔前は荒川静香と村主章枝の不仲が取り沙汰されるなど、決して今のような感じではありませんでした。スケートに限らず最近のスポーツ界の傾向では、選手同士の良い人間関係が良いパフォーマンスにつながるという考えのもと、合同合宿をしたり早くから選抜チームに参加させたりするなど、コミュニケーションを高める取り組みが行われているんです」(スポーツ紙記者)
一人で戦う競技にも、チームワークのメリットを導入しようということのようだ。
(芝公子)