音楽家の坂本龍一が3月15日に自身のツイッターアカウントを更新し、俳優でミュージシャンのピエール瀧容疑者の逮捕によって電気グルーヴに関連した商品が出荷停止状態になってしまった現状に関して苦言を呈している。
ピエール瀧容疑者が籍を置くソニー・ミュージックレーベルズは、電気グルーヴの楽曲はもちろんのこと、関連商品などの出荷停止も発表し、店頭の在庫についても回収する意向だと発表。こうした状況を受け、日本を代表する作曲家である坂本は「『電気グルーヴのCDおよび映像作品の出荷停止、在庫回収、配信停止』なんのための自粛ですか?電グルの音楽が売られていて困る人がいますか?ドラッグを使用した人間の作った音楽は聴きたくないという人は、ただ聴かなければいいだけなんだから。音楽に罪はない」とツイートし、視聴するか否かの判断を消費者に委ねるべきとの見解を示した。
「俳優の新井浩文被告が性的暴行により逮捕された際にも、似たような議論がネット上で交わされましたが、今回のピエール瀧はマルチなタレントとして活躍していたことから、大河ドラマや音楽界、さらにはテレビゲーム界など多方面への影響が懸念されています。しかし、坂本はそもそも“音楽に罪はない”と主張し、タレントの不祥事による二次的なシワ寄せに憤慨している様子。これには『生まれてくる子には罪はない』『同感です!』との声から、『企業の社会的責任を果たすための措置です』『法律違反の薬物を使用すると、どういう問題になり、迷惑をかけるか、騒がれるか。という事だと思う』という指摘まで様々なものがあり、賛否両論といった様相を呈しています」(テレビ誌ライター)
テレビにドラマ、映画、そして音楽界において重大なポジションを確立していたピエール瀧容疑者だけに、その過ちの代償は大きく、結果的に音楽作品にも罪を背負わせてしまっているのが現状だ。
(木村慎吾)