インスタントラーメンの開発物語で人気の朝ドラ「まんぷく」(NHK)。いよいよクライマックスに向かうこの時期に至るまで、安定した視聴率で推移してきたのだが、3月13日放送の回では松坂慶子演じる主人公の母親・鈴の決め台詞が、もうひと盛り上がりに貢献したようだ。
「主人公の母親である鈴は、ことあるごとに『私は武士の娘ですっ』と言い放ち、自分の意見を主張してきました。ところがこの日は弱音を吐く自身の孫に対して『あなたは武士の娘の娘の息子なのよ!』と励ますシーンがあり、ネット上で大反響となったのです」(芸能ライター)
視聴者からは「出た、決め台詞」「すごいパワーワード」「孫じゃなくて武士の娘の娘の息子なんだ」といった言葉が書き込まれていました。しかし、この「武士の娘」。字面以上に意味を持つワードのようだ。
「勇ましい武士をイメージするかもしれませんが、本来は『士族』だというプライドあふれる選民意識の強い言葉のはずなんです。実際、明治生まれの世代のなかには“士族なのだから”“士族らしい振る舞いを”など、身分にこだわって生活していた方々もいました」(週刊誌記者)
最終回まで、残り少なくなってきた「まんぷく」。あと何回、鈴の「私は武士の娘ですっ」が聞けるのか。あるいは娘を称えるべく「私は福子の母ですっ」と、誇らしげに言い放つ日が来るのだろうか。
(伊藤その子)