【サマソニ】ミセス「トップバッター最高動員」の裏に「ひたすら席を死守する“地蔵”客」対策が見え隠れ!
3人組人気バンド・Mrs. GREEN APPLE(ミセス)が、8月17日、夏の風物詩である音楽フェス「サマーソニック2025」の「MARINE STAGE」(ZOZOマリンスタジアム)のトップバッターに登場し、「トップバッター過去最高人数動員」を記録。異例の入場規制がかかるほどで、朝イチとは思えぬ熱狂ぶりの裏で、「“地蔵”が消えた」と話題になっている。
ちなみに「地蔵」とは、フェスで棒立ちのまま、さながら「お地蔵様」のように動かず、トリを務める大物アーティストが登場するまで席を死守する行為、またはそうしたファンのことを指す俗語。これまでは大物アーティストのファンが朝から張りつき、会場の熱気を削ぐ“恒例の光景”でもあった。
ところが今年のサマソニは違った。1日目の幕開けをSixTONES、2日目はミセスが担うという布陣。いずれも単独でチケット争奪戦になるほどの人気者をオープニングに据えたのだ。音楽ライターはこう指摘する。
「ここ数年は“大物をトップバッターに持ってくる”傾向も見られますが、それにしてもミセスの盛況ぶりは群を抜いていましたね。ミセスに続いて楽曲を披露したJO1は、全国アリーナをいっぱいにする人気グループなのに、会場が少し寂しく映るほど。その後に登場したBE:FIRSTは、また、観客が戻ってきた印象でした。ともあれ、通常なら最前列で黙って立ち尽くす『地蔵』たちも、ミセスから一緒に盛り上がる空気に変わっていましたね」
この週末、ZOZOマリンスタジアムのある千葉市は苛烈な暑さでもあったが、
「この暑さで『地蔵』を続けたら夜までもちません。“化石”になってしまいます。だからこそミセスをトップに置いた判断は正解だったのでは」(前出・音楽ライター)
長時間の「地蔵」行為には“お手洗い問題”もつきまとう。
「『地蔵』の中には、水分を取らずに場所取りを優先し、オムツをして参戦する人もいると聞きます。でも、この気温では脱水の危険が大きすぎます。今後は大物をオープニングに据えるのが安全面からも理に適っているという判断になっていくのでしょう。それでも、フェスファンからは賛否も出るかもしれませんが」(前出・音楽ライター)
換言すれば、「地蔵」を“救命”したサマソニ運営サイドの新戦略なのか。猛暑の中で観客を守るという意味では“進化”とも言えるのかもしれない。
