3月23日放送の単発ドラマ「詐欺の子」(NHK)が高齢の親を持つ世代の間で話題になっているようだ。
実際にあったいくつもの振り込め詐欺事件を題材にした、ドキュメントを交えたドラマ構成で、詐欺に手を染める若者とだまされる高齢者の心理が真摯に描かれている。
中でも過去に娘からの電話だと思い、振り込め詐欺にだまされたことのある小山田光代を演じた桃井かおりに称賛の声が続出している。
「ドラマの冒頭に姿を現した桃井は、どこにでもいそうなおばあさんにしか見えなかったため、ネット上にはその後に桃井だとわかった視聴者から『え、桃井かおりだってわからなかった!』『桃井かおりが普通の老人にしか見えない』『桃井かおりがリアルな老婆に見える! すごい! 演技うますぎ!』『ドラマなのにドキュメントみたい』といった声が相次いだんです。また、詐欺に遭った被害者であるにもかかわらず、家族や親戚からののしられ、近所や世間からはマヌケ扱いされ、精神的ダメージを受けている光代は、見ているだけで心がヒリヒリと痛くなるほどでした」(テレビ誌ライター)
同居していた父が他界したのを機に54歳で渡米し、拠点をロサンゼルスに移した桃井。「日本で女優を続けていると同じような役ばかりが来る」といって日本を脱出したと公言しているが、今作のような大人が見て心に沁みる作品からのオファーなら、ぜひともどんどん出演してほしいものだ。