妊娠中、お腹の中にいる赤ちゃんをニックネームで呼ぶ母親が増えています。これは「胎児ネーム」といって、最近ではSNSで話題になるなど、より多くの人に浸透しているようです。
2018年12月~2019年1月にベビー&子ども服およびベビー用品の製造・販売を手がける三起商行が、子育て経験のある「ミキハウス ベビークラブ」会員5,084名を対象に行った「子どもの名づけ調査2019」によると、「胎児ネームを知っていましたか?」という問いに、「知っていた」と回答した人は76.0%。2018年に4,286名を対象に行った同調査では70.5%だったことから、年々この習慣は広がっているようです。
また、同調査で「胎児ネームを付けていましたか?」と尋ねた結果、「付けていた/付けている」と回答した人は53.0%。「生後の名前で呼んでいた/呼んでいる」(31.9%)人を上回っています。実際につけた胎児ネームとしては、「カイジュウ」(すごくお腹を蹴り上げてきて大暴れしていたので/20代女性)、「アキチャン」(秋になったら会えるから。秋に会おうね、の意味を込めて/30代女性)などが挙げられていました。
また、「お腹にいるうちから愛情が湧いて名前を呼ぶのが楽しかったしうれしかった」(30代女性)、「いろんな人が胎児ネームで声をかけてくれた」(30代女性)、「SNSで利用しやすかった」(20代女性)などの声も。呼びやすいだけでなく、愛情を込めて接することができるのが大きなメリットのようです。SNSなどでの発信も、本当の名前は別にするのであれば安心して行えますね。産休中などで外(社会)に出にくい母親にとって、より多くの人とコミュニケーションをとるきっかけにもなっているようです。
一方で、「いつまでも胎児ネームで呼んでいたため、本当の名前を付けるのが遅くなってしまった」(20代女性)、「産まれた後、なんだか違和感があった」(30代女性)などの意見も挙げられていました。あくまでもニックネームと、生まれたら切り替える心づもりで呼ぶ必要がありそうですね。
(Nao Kiyota)