お笑いコンビ・千原兄弟の千原ジュニアが7月23日に放送された「ビビット」(TBS系)に出演し、反社会的勢力への闇営業騒動に揺れる吉本興業に対して「系列会社を作る」よう提案している。
ジュニアは22日に騒動に関する会見を実施した同社の岡本昭彦社長と自身の関係性については、「近くもなく遠くもなくという関係」と表現し、社長の“お笑い”への愛情の深さは間違いないと付け加えるも、その経営方針ややり方には「色々と問題があるのかもしれない」とコメント。続けて、今や6000人以上の所属タレントを抱える巨大プロダクションとなった吉本が変革の時にさしかかっていると唱えると、「色々と時代も変わってきている中、大きな事務所なんて色んな系列会社がある」「4つ、5つ会社を作って、劇場でやっていきたいやつもいれば、テレビでやりたいやつもいる、今は配信で何かやりたいねん!とか、いや営業で、とか、色々と自分に合った(やり方でやれるような)。あの(系列の)社長の下だったらやりたいなとか、芸人が会社を選べるようになったら良いのになって。社長1人で、6000人とか1000人以上の社員をっていうのは無理なんじゃないかな」などと具体的な変革の構想を説明した。
「ブラックマヨネーズの吉田敬も『バイキング』(フジテレビ系)で、明石家さんまの個人事務所や松本人志が立ち上げる可能性のある“松本興業”への移籍を嫌がり、その理由として『あの2人の凄すぎるお笑いへの愛に付いていく自信がない』と説明すると、『“吉田アルバイト”っていうライトなお笑いの事務所も作って』とユーモラスに話していました。一見、ジョークに聞こえますが、これも自分でスタイルを選べるようにしたいというジュニアの掲げる系列化構想へのヒントになるかもしれません。今やYouTubeを主戦場にする吉本芸人もチラホラと台頭している時代ですし、仮にユーチューバーとして本腰を入れたいタレントが多くなった場合、テレビ局や舞台で戦いたいタレントとは準備すべきノウハウや対策は完全に異なる為、笑いやネタの指導よりもむしろ、撮影技術や映像編集スタッフを提供する必要も出てくるでしょう。大きな会社を細分化することで、各分野に特化した専門家のバックアップを得られれば、芸人のスムーズな成長にもつながるはずですよ」(テレビ誌ライター)
もちろん、ギャラの分配額やその割合、さらには反社会的勢力の排除など、吉本が克服しなければならない課題は多いが、所属タレントから不必要な疑念ややりづらさを払拭することで、芸人と吉本幹部の間に蔓延する不信感は少しずつ解消されていくのではないだろうか。
(木村慎吾)