聖火最終ランナー“羽生結弦”報道に「それだけはやめて」の声が上がる理由

 来年7月24日に開幕する東京五輪。そのちょうど1年前となる24日、3月26日に福島県をスタートする聖火リレーの最終ランナーに、フィギュアスケートで冬季五輪2連覇中の羽生結弦の名前が最有力候補に挙がっているというスポーツ紙の報道があった。

「五輪の最終聖火ランナーは世界中に中継される“開会式の主役”ですから、その点で羽生選手は申し分ないと言えるでしょう。中には『せっかく東京五輪は野球があるんだからイチローがいい』『柔道にも栄誉賞の人がいます』などといった声もありますが、復興五輪という位置づけを考えれば、被災地出身である宮城県出身の羽生選手起用に異論の余地はないでしょう」(女性誌ライター)

 しかし、一方で「羽生結弦だけはやめて!」という声も上がっているのだという。その理由は明快。今秋に発売される二次抽選の“チケット争奪戦”がさらに過熱してしまうという懸念からである。

「ご存じ、6月に当選発表された一次抽選はハズレの嵐。人気の開会式に当たったのは一握りの人だったことは報道もされましたが、当初、早いもの勝ちのはずだった二次販売も混乱を防ぐために抽選に変更。それはいいのですが、羽生選手が最終聖火ランナーという大役で新国立競技場で主役を務めるという報道があったことで、日本中のユズリスト(羽生選手の熱心な女性ファン)が黙っているわけがありません。二次抽選も開会式だけはさらにとんでもない倍率になるのでは…と、二次抽選にかけていた五輪ファンは拒否反応を示しているというわけです」(前出・女性誌ライター)

 そんな中、ユズリストの50代女性は「すぐにみんな(ファン仲間)の間でメールとかLINEが飛び交いました。ゆずくんが聖火ランナーだったら死んでも見たいです。東京オリンピックはそんなに興味なかったけど『どうするチケット?』『全員で目いっぱい申し込んで誰かが当たったら分けよう』みたいな話で盛り上がってますよ。全国のゆずくんファンが何らかの形で申し込むと思います」と、早くも心配は現実のものとなっているようだ。

 もっとも、まだ羽生選手と決まったわけではない。しかし、純粋に東京五輪の開会式を見たいという人たちがチケットを入手できる可能性が低くなったのだとしたら、この報道も罪深いと言わざるを得ないのである。

(塚田ちひろ)

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