医薬品の研究・開発などの事業を展開するフェリング・ファーマ社が2019年5月、おねしょをする4~15歳の子どもを持つ母親507名を対象に行った「朝の気分とその原因に関する調査」の結果、「朝、子どものことでイライラした要因」としてもっとも多い回答があったのは「おねしょ」(70.6%)でした。これに「支度が遅い」(48.5%)、「ごはんを食べるのが遅い」(41.8%)、「朝一人で起きられない」(39.3%)が続き、おねしょによるイライラが他の要因より大きいことが分かりました。
子どもだから仕方がない、とは分かっていても、朝の忙しい時間帯におねしょを告げられると(さらに夜までには心地よく寝られるようにしてあげたいと思うと)、イライラしたり、「まだおねしょが続いてるのはうちの子だけでは…?」と不安になったりしますよね。そこで、冷静に対応するために、次のポイントを知っておきましょう。
■小学校低学年でもおねしょをする場合がある
実は、小学校低学年でもおねしょが続く子がいますし、高学年になってもたまにおねしょをするケースもあります。おしっこをためておける量も腎臓の働きも、その発達は一人ひとり違います。ですから、「まだおねしょをしているなんておかしい!」と思わないことが肝心。体質によっては大人になってもおねしょと向き合う人もいますから、「練習しているのにどうしてできるようにならないの!」とイライラせずに、子どもに寄り添いたいですね。
■紙おむつにも頼る
紙おむつをすると安心してしまい、おねしょを助長するという意見もあります。とはいえ、結果的におねしょをしてしまうのなら、片付けが大変だからおむつを履いておいて欲しいという気持ちもありますよね。紙おむつだと安心してしまうかどうかは、やってみて子どもの様子をみなければ分かりません。例えば、「休日だけおむつなしでトレーニングをし、平日はおむつに頼る」などのように、おむつなしの日を限定してもよいでしょう。子どもの気持ちを聞き、ママの都合も考慮して、一緒に方法を考えるとよいでしょう。
■寝る前に一工夫する
寝る前に水分を取り過ぎないことや、トイレに行ってから布団に入るなどの工夫はもちろんですが、布団が汚れないように工夫することもできます。敷き布団に防水シートを敷いたり、敷き布団の上や毛布の下にタオルケットを挟んで守ったりするのがオススメ。暑い季節は、冷感素材のものを使用するとよいでしょう。
子どもがお泊まり会などに自信を持って参加できるようにするためにも、朝のイライラを防ぐためにも、何とかおねしょを卒業できるようにとあれこれ考えてしまいますよね。イライラするのは、子どものことを考えている証拠です。子どもが自信をなくしたり、気にし過ぎることでおねしょを誘発したりしないように、ぜひ子どもの気持ちに寄り添いながらサポートをしてあげてください。そして、おむつ卒業の時期に不安があったり、トレーニングの難しさに困ったりしたら、抱え込まずに専門家に相談することも大切です。
(Nao Kiyota)