お母さんのお腹の中で、赤ちゃんの聴覚が発達してきた頃から始まるのが「胎教」です。お母さんの声を届けたり、クラシック音楽を聞かせたりと、さまざまな方法がありますよね。「声をかけるっていっても、何を話したらいいか分からない……」。そんな場合は“絵本の読み聞かせ”がオススメです。
妊娠中、とくに初めての妊娠では「胎動を感じないけれど、ちゃんと元気に成長しているかな?」「何だか体調が悪くて苦しい……大丈夫かしら。いつまで続くの!?」など、不安なことばかり考えてしまうもの。そんなとき、お腹の赤ちゃんに向けて絵本を読み聞かせると、我が子を身ごもった実感を持てたり、赤ちゃんと会えるのが待ち遠しくなったりと、ママの心を穏やかにすることができます。
赤ちゃんは、妊娠20週を超える頃に聴覚が発達してきます。聴覚が発達すると、ママの声が響いて聞こえていたり、外の音に反応したりするようになります。この頃から母と子とのコミュニケーションを始めるのがよいといわれますが、筆者はニックネームで呼びかけたり独り言を呟いたりする以外に、何と話しかけたらいいか分からず……でした。気軽に赤ちゃんに話しかける材料としても、絵本はオススメです。
では、どのような内容のものがよいのでしょうか。今では、赤ちゃんがお腹の中でどんなふうに過ごしているかを物語にしたもの、母の愛情をテーマにしたもの、生まれてくることを心待ちにしているママの気持ちを表現したものなど、さまざまな絵本があります。内容や絵は、ママが気に入ったものを選ぶのが一番。赤ちゃんが生まれてきてから「お腹の中にいるときから、このご本を読んでいたのよ」と読み聞かせることもできますから、我が子に伝えたいメッセージが詰まっているものを選ぶのもよいでしょう。
また、音楽を聴きながらやお腹をさすりながら語りかけたり、絵本を読んで愛情を実感したり、赤ちゃんの胎教によいとされることは、実はママの心を温めるのにも役立ちます。感動で涙を流し、デトックスするのもいいですね。心身が不安定になりやすい妊婦生活中に、ゆったり物語に触れる時間を取り入れてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)