自らのブランドイメージと動画の方向性を一致させ、ユーザーに価値を提供し続けることはユーチューバーにとっての至上命題だが、中には“奥の手”を使うことで年収8000万円を荒稼ぎする芸能人ユーチューバーも存在する。
2018年よりユーチューバーとお笑いタレントという二足のわらじを履き、当初目標に掲げていた登録者100万人の壁をおよそ9カ月の月日で達成してみせた「カジサック」はお笑いコンビ・キングコングの梶原雄太がジャージ姿で奮闘するオールジャンルのチャンネルだ。
このチャンネルはオリラジ・中田敦彦のようなジャンル特化型のものとは異なり、エンタメ全般を扱う専門性の低いチャンネルではあるが、何といっても最大のウリは豪華なゲスト陣の顔触れに他ならない。吉本興業による全面的なバックアップを受けている同チャンネルには撮影スタッフの他、大御所芸人のオール巨人やココリコ・遠藤章造、フットボールアワー・後藤輝基、NONSTYLE・石田明など、様々なスターが出演し、“ガチンコトーク”や“裏話”などと銘打って視聴者を喜ばせてきた。
「YouTubeにおいて、“伸びるチャンネル”に共通する点は他チャンネルとの差別化を徹底できているチャンネルです。つまり、他者に真似のできないコンテンツをリリースできているアカウントはYouTubeからも高い評価を受け、いわゆるアルゴリズムの波に乗ることができることができます。吉本興業所属タレントである強みを生かしたカジサックの豪華なキャスティングは、他のユーチューバーがどうひっくり返っても真似をすることはできず、カジサックのチャンネルを登録しなければならない確固たる理由を提供できている点は大きな強みでしょう。吉本興業からは他にもYouTubeに参戦しているタレントは複数居ますが、先駆者のひとりとしてスタートしたカジサックのチャンネルに最も力を入れ込んでいる印象で、本人もテレビ番組内でYouTubeによる収入が8000万円に達していると告白しました」(テレビ誌ライター)
梶原の場合は、芸人ならではの“横の繋がり”が遺憾なく発揮されているようだ。
(木村慎吾)