新型コロナウイルスの影響で各種のイベントが次々と中止になるなか、2月29日に東京・代々木第一体育館で行われる「東京ガールズコレクション 2020 SPRING/SUMMER」(TGC)を予定通りに開催すると発表。その判断が各方面に波紋を広げているようだ。
主催者側ではウイルス対策として、会場での予防対策を発表。殺菌効果を持つ次亜塩素酸水の噴霧器を会場各所に導入するほか、トイレには手指用のアルコール消毒液を設置し、こまめな手洗いを呼びかけるという。また、体調に不安がある人、来場を自粛したい人には、チケットの払い戻しに応じることも決定している。
「次亜塩素酸水はプールの消毒や歯のクリーニングにも使われています。単体では無臭ですが、汗などの体液に触れることで“プール臭”が発生するため、熱気が高まるにつれて会場にはあの独特の匂いが充満するかもしれません。ただいくら対策を施しても、3万人以上もの観客が集まるイベントゆえ、その効果には疑問も残ります。出演者はMCの田中みな実と平成ノブシコブシ・吉村崇に41人のゲスト、89人のモデル、そして乃木坂46やBLACKPINKらのステージもあり、出演者と観客の双方に一人の感染者も出さないで済むのか、懸念する声もありました」(医療系ライター)
ただこの時期でも各地のホールやアリーナでは数々のライブイベントを予定通り開催。代々木第一体育館でも3月4~5日にはL’Arc~en~Ciel、6日には乃木坂46の2期生ライブなど、大型イベントが目白押しだ。それゆえに大会場でのイベントでは対策が万全にできているように思えるのだが。
「ライブイベントでは全席指定が基本で、自由に移動することはできないもの。それゆえ観客一人一人がきちんと対策を取っていれば、感染も防ぎやすいはずです。それに対してTGCでは、すべての券種でアリーナ内のスタンディングエリア内に自由に出入りできるという独特のシステムを採用。お目当てのモデルやアーティストが出演する際にはファンの大移動が起きるのはおなじみの光景です。さらにモデルたちは40メートルにもおよぶランウェイを練り歩き、スタンディングのファンたちから盛んな声援を浴びます。つまり観客だけではなく、出演者のほうにも感染が及びやすい構造になっているのです」(前出・女性誌ライター)
もしや田中みな実と吉村崇はマスク姿でMCを務めるのか? 世界初の「出演者全員がマスク姿」を実現すれば、英断と賞賛されるのかもしれない。
(白根麻子)