熱戦が繰り広げられているフィギュアスケート世界選手権。「滑ってみたい!」と夢を抱く子どもも、たくさん現れたことだろう。しかし、フィギュアスケートは一般的な習い事よりもお金がかかるというのは想像に難くない。実際、宮原知子選手は両親が医者、浅田真央選手の父親は実業家など、フィギュアスケートのトップ選手たちの実家はお金持ちが多い。
「フィギュアスケートは道具やレッスン代など月20万円はかかると言われています。普通のサラリーマンの家庭で、毎月それだけの金額を出すのは大変なことですからね」(女性誌記者)
ある小学生の母親も証言する。
「娘がテレビで真央ちゃんを見て、スケートやりたいと言うので習わせたんです。普通のクラスでワイワイやっているぶんには、ちょっと高めの習い事くらいで済みますが、滑れるようになってくると大変。『せっかく上手になってきているから○○先生の特別指導を受けては?』とか『この技術の講習会が』などとお金は出ていくばかり。親もついつい素質があるならと思ってしまうんですね。さらに試合に出るには級を取得しなければならず、そのためのバッジテストの受験に2万円くらいかかります。とはいえ、第一線で活躍する選手になれるのはほんのひと握り。うちは転勤を機にスケートをやめさせました」
経済的に特別に恵まれていたというわけではなかった高橋大輔選手は、長光歌子コーチがその才能を見込んで母親代わりとなって育て上げたのは有名な話。世界ジュニアで優勝した本田真凜選手の家では、弟妹あわせて4人がスケート選手だから、子役俳優として活躍している本田望結のギャラがその費用になっているなどと噂されたりもしている。フィギュアスケートはある種特殊な世界だといえるのだろう。
(芝公子)