「美食探偵」の“ずさんな設定”を吹き飛ばした小池栄子の「目ヂカラ」

 新型コロナの影響で約1カ月の中断を余儀なくされたドラマ「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ系)が6月28日放送の第9話で無事にエンディングを迎えた。

 最終回では主人公の明智五郎(中村倫也)を付け狙っていた連続殺人鬼のマリア(小池栄子)が、和菓子の試食会に参加した首相や外務大臣に毒を盛る場面も。さらには山中湖畔のアジトで容疑者として警察に包囲され、手下のシェフ(武田真治)を失いつつも命からがら逃げだすシーンなどが展開された。

「最終回では政府首脳が参列する試食会にマリアの一味がいとも簡単に紛れ込んだり、会場となったホテルの地下駐車場からあっさり逃げ出すなど、有り得ないずさんな設定のオンパレード。探偵ドラマとしてのスリリングさはあまり感じられませんでした。ただ本作を明智とマリアの不思議な関係を軸にした愛憎劇として観るのであれば、明智に恋心を寄せる弁当店主役の小林苺(小芝風花)をはじめ、各出演者の心の機微が繊細に描かれていたと評価する声もあるようです」(テレビ誌ライター)

 ラストシーンでは明智との穏やかな生活を取り戻したはずの苺が、マリアとよく似た女性を見かけて心をざわつかせる様子を描写。ちょっとした表情の変化で心の大きな動きを演出する本作の特色を表していた。そのなかでも特筆すべきポイントが、マリアを演じる小池の目力だったというのだ。

「演技力には定評のある小池ですが、本作ではなによりも目の演技ですべてを物語る様子にすさまじさを感じました。監視カメラに向かってにっこりと微笑む姿は観る者を震撼させ、なにより印象的だったのは明智に手を引かれつつ地下駐車場から走って逃げるシーン。若手のキャリア警察官が拳銃を構えるなか、明智を信じて裸足で走っていくシーンはスローモーションにも関わらず、小池の目が不安から悦びへと徐々に移り変わっていくのです。走りながらのわずかな時間であれだけの目の演技を見せつけるとは脱帽ものですね」(前出・テレビ誌ライター)

 プライムタイムの連続ドラマで初の主演を務めた中村は、演技派というよりは雰囲気で魅せるタイプ。その中村を確かな演技で支えた小池は、本作にとって最大級の功労者だったに違いない。

(白根麻子)

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