働く女性のみなさんは、自分のキャリアをどんどん上げていって、人の上に立つ立場になることを願望として持っていると思います。でも、他の同僚の女性と比べて「自分だけが出世が遅いかも……」なんていう人もいるようです。Sさんもその1人。
Sさんは、今年で入社5年目。新人もたくさん入ってきたけれど、まともに部下を持ったことはありません。一時的な指導役としてだけで終わってしまい、なかなかチームリーダーになって大きなプロジェクトを任せられるといった大きな出世が叶いません。Sさんは仕事ができないわけではありませんが、いったい何が不足しているのでしょうか。
国際経営コンサルタントで作家の浜口直太さんの著書「あたりまえだけどなかなかできない出世のルール」(クロスメディア・パブリッシング(インプレス)刊)によれば、自分の上司を馬鹿にすることは会社や組織を馬鹿にするということで、その時点で負け組になってしまっているそうです。
つまり、上司を馬鹿にしていることが、出世できない原因となっている可能性があるというのです。もちろん、あからさまに馬鹿にする態度をとっているわけではないかもしれません。でも、馬鹿にされている相手は、それを敏感に感じ取るものですから気を付けたいものです。
また、Sさんはどこかで出世を他人まかせにしているのかもしれません。なぜなら、例えば課長になりたいと思うのであれば、「課長になる!」と自ら決意しなければなれるものではないといわれているからです。
中小企業のコンサルタント業務とダスキンのフランチャイズ事業を行う武蔵野代表取締役社長である小山昇さんの著書「社長はなぜ、あなたを幹部にしないのか? イエスマンこそが会社を救う」(日経BP刊)には、自ら「課長になる」と決意し、豪語したからこそ課長になれたというエピソードが書かれていました。
決めたからといってなれるわけではありませんが、決意は出世の第一歩といえるのです。「出世できない……」と悩んでいるなら、ぜひヒントにしてみてくださいね。