夏を超えてもさらに長引く新型コロナウイルスの感染拡大において、世のコスメ女子が驚きを隠せない現象が広がっているという。例年ならこの時期に恒例の「秋の新色」に異変が起こっているというのだ。
「コスメ業界では毎年、お盆を過ぎたころから一斉に《秋の新色》が展開されるもの。しかし今年はコロナ禍によるマスク着用が広まったことでリップの需要が激減しており、新色リップの動きが鈍いというか、ほとんどないのです。一部には新色を展開するブランドもあるものの、テレビでリップ関連のCMを見る機会はほぼゼロという状況に。本来なら空気が乾燥し始める秋にはリップの需要が増えるものですが、今年に限ってはリップ市場は縮小しっぱなしですね」(女性誌ライター)
ただでさえ夏場にリップを使う機会が減ったことから、秋になっても新しいリップを買う予定がないという女子も少なくない。ところがそんな状況においても「秋の新色」市場はむしろ活況を呈しているというのである。
「リップこそ壊滅的状況ですが、コスメ用品全体ではむしろ『秋の新色』需要は増えているかもしれません。その証拠に昨年の同時期と比べると、今年のほうが『秋の新色』というワードの検索回数が増えているのです。その理由はマスカラやアイラインといった目元を彩るアイテムの需要増にありそう。マスクで顔の下半分を隠すことからアイメイクは例年よりも入念に行うという女子が多く、通販サイトのランキングでも上位にアイメイク関連アイテムが並んでいます。女性誌のメイク特集でも目元や眉毛といった顔の上半分に関する特集が増えている印象があり、この秋のトレンドはアイメイクにありと言えるかもしれません」(前出・女性誌ライター)
あまりの暑さにメイクそのものを放棄していた女子も多かったこの夏。そのブランクを取り返そうと秋の新色アイメイクに取り組む女子をあちこちで見ることができそうだ。
(白根麻子)