バラエティ番組で笑いをとるのは大いに結構だが、命をとってはシャレにならない。ダウンタウンの冠番組「水曜日のダウンタウン」(TBS系)で笑えない事態が続発した。
7月22日の放送では“異常な我慢強さ”の持ち主とされる安田大サーカスの団長安田と、オードリーの春日俊彰が対決する“団長VS春日 我慢頂上決戦”という企画を放送。その中の「超熱湯風呂対決」が物議を醸した。
49℃に設定された熱湯風呂は1分ごとに1℃上昇。団長安田が入ってみるも、みるみる顔が引きつり、約3分で風呂から飛び出した。ところが、団長安田はぐったりとして、氷で冷やした後も両脇の周りが赤色のまだら模様に変色。火傷をしたかのように見えた。
「“メディカルチェックの結果 肌に問題なし”というテロップが入りましたが、どう見ても問題がないようには見えません。スタジオではダウンタウンの松本人志も、無言でドン引き状態。視聴者の間では“火傷をさせて何が楽しいの?”などと、企画を批判する声が多く聞かれました」(テレビ誌ライター)
7月1日の放送では、番組ADたちが過去に苦労した企画を振り返った。19年12月4日の放送回では、春日が住んでいたアパート・むつみ荘の後任住人を決めるために、大量の砂を全身に盛った状態から抜け出してフラッグを掴む「土砂ビーチフラッグス」なる競技を実施。
事前シミュレーションとして、ADが2トンの砂でテストしたが、その模様がこの日放送され問題視された。大量の砂を全身にかけられたADは全く動くことができない。ADは「助けてー」と声を出して苦しんでいたが、ディレクターと思われる男性は「えっ!?マジで?」「狭いのが怖いのか?」などと笑いながらカメラを回している様子がVTRで流れたのだ。
「呼吸もしづらかったといいますから、下手をすれば命にも関わりかねません。それなのに笑いながらカメラを回すとは、ディレクターはどんな心境だったのでしょうか。ネット上でも“全然笑えない”などと批判的な意見が続出。本番では砂の量を1トンに減らし、頭部は出したままの状態でスタートすることに変更されたのが、せめてもの救いです」(前出・テレビ誌ライター)
視聴者や出演者、スタッフを苦しめるのではなく、笑わせてほしいものだ。
(石田英明)