コロナ禍により、お葬式の執り行われ方がずいぶん変わりました。緊急事態宣言下から現在まで、どのような変化があったのでしょうか?
鎌倉新書が、自社が運営する『いい葬儀』の提携葬儀社に対して2020年8月から9月にかけて実施した『コロナ禍におけるお葬式の実態調査』によれば、緊急事態宣言下では三密回避のための「直葬・火葬式」が急上昇し、コロナ流行前の3月以前は16.7%だったところ、緊急事態宣言下の4~5月では、67.5%となったそうです。ただ、緊急事態宣言解除後を経て、8月以降は56.7%にまで落ち、急減少していた「家族葬」は徐々に上昇してきています。
このうち、「一日葬」が全期間を通して上昇トレンドになったとか。これは、「お通夜を行わず、告別式と火葬を1日で執り行う葬儀」のこと。葬儀場の長時間滞在を防ぐことができる他、遠方に住む親族の日帰りが可能になるので近辺に宿泊することがなくなりました。通夜振る舞いを行わないケースが多く、食事の席での感染リスクを避けられるといったwithコロナ時代に適した方法といえそうです。一方で、一日葬は通夜や通夜振る舞いなど、故人をしのぶ場が減るといった見方もあります。
また、葬儀社によっては、オンラインシステムの導入も検討されているようです。例えば、遠方への移動や三密を避けることができる「葬儀中継」、接触を避けることができる「オンライン香典・供花」などがあるようです。
ニューノーマル時代に入り、さらに新しいお葬式の形が生まれ、また進化していくのかもしれませんね。