このコロナ禍で、さまざまなビジネスの壁にぶつかっている方は多いと思います。「モノが売れない……」「お客が寄ってこない……」など、そうした業種や業界はたくさんあります。そんなときこそ、基本に立ち戻ってはみませんか?
産業カウンセラーで心理カウンセラーの植西聰さんの著書「真面目がソンにならない心の習慣」(青春出版社刊)には、江戸時代の思想家で倫理学者である石田梅岩は、商人が成功するための心得として「正直・倹約・勤勉」の3つを挙げていると書かれています。
その3つの意味は、「正直に商いすること」「お金の無駄遣いを慎むこと」「一生懸命に働くこと」なんだそう。この3つの徳を身につけて商いをしていく商人は、必ず商売を成功させて、たくさんの得を得ることができるというのです。
また、「商売で損をすることは本来あり得ない」という考え方を持つことが重要だと、現パナソニックの創業者である松下幸之助さんは「実践経営哲学/経営のコツここなりと気づいた価値は百万両」(PHP研究所刊)で述べています。
お客様からの値下げ交渉があっても、無茶なものであればどうしようもならないですが、頑張れる範囲なら損しないように一生懸命努めることが大事なんだとか。少しでも「ときには損をしても仕方がない」と思っていると、どうしても弱くなって挫折してしまうそうです。
これらはビジネスの基本に過ぎませんが、自らの商売を考える参考にはなりそうです。