そろそろ「本能寺の変」へとつながるエピソードが出始めた大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)。10月18日放送の第28話「新しき幕府」では、二条城の建築現場で石垣用として運ばれてきた石仏を見ながら戸惑いを隠せない明智光秀(長谷川博己)に対し、織田信長(染谷将太)は幼い頃に仏像を倒したことで母親から叱責されたエピソードを披露。「仏様のバチが当たると脅されて、仏のバチとはどんなものか興味があり、何日もバチを待ったが何も起こらなかった」と笑いながら、指先で石仏の頭を叩いてみせたのだ。
ドラマのチーフ演出である大原拓氏は、これから少しずつ出てくる2人のズレの第1歩として描きたかったと公言しているが、このシーンが思わぬ波紋を呼んでいるようだ。
「中村光氏による大人気漫画『聖☆おにいさん』のファンは大いにザワついていますよ。なぜなら、染谷は『麒麟がくる』では織田信長を演じていますが、『聖☆おにいさん』(NHK)の実写化ドラマではブッダを演じているんです。そのためネット上では、染谷演じる信長が石仏を叩いたことで『ブッダがブッダをぶった!』『染谷が石仏を叩いてもバチが当たらないのは実はブッダ本人だから』『染谷の信長がブッダに見えてしまうというパラドックスin麒麟がくる』『長谷川演じる光秀以上に「聖☆おにいさん」ファンは染谷演じる信長の石仏叩きに違和感を覚えています』など、大反響となっているようです」(女性誌記者)
この日の第28話から新章「京~伏魔殿編」に突入した「麒麟がくる」。光秀と信長のほころびの序章として描かれた「石仏叩き」は、大成功だったと言えるだろう。