12月11日から始まるフィギュアスケート・グランプリファイナル。グランプリシリーズを勝ち抜いた、男女それぞれ世界でたった6人でのハイレベルな闘いが繰り広げられるのだ。
「グランプリシリーズはシーズンの序盤から後半に向けて選手は少しずつ精度を高め、技術を磨いていきます。しかしグランプリファイナルは完成された演技での闘いです。失敗しないのが当たり前。あとは、どれだけ加点が取れるかの勝負になるのです」(総合誌スポーツ担当記者)
今季は特に、より多くの加点を狙って演技後半にジャンプを入れる構成にしている選手が多いが、注目すべきはジャンプの前後だという。
「ジャンプそのものももちろん大事ですが、ジャンプの前後にも加点ポイントがあるんです。バランスを崩しやすいイーグル(つま先を180度開いた状態)からそのままジャンプに入る宇野昌磨選手、ジャンプの着地からすぐのイーグルや、後ろ向きから正面に向き直ってすぐにトリプルアクセルに入るなどのワザを見せる羽生結弦選手、片足を高く上げるスパイラルからその足でルッツジャンプに入るグレイシー・ゴールド選手など、各選手ともジャンプを成功させることを前提としたうえで、さらに前後に難しい技を組み合わせることによる加点を狙って、さまざまな工夫をこらしているのです」(前出・総合誌スポーツ担当記者)
男子は羽生、宇野、村上大介の3選手が、女子は宮原知子、浅田真央の2選手が出場。それぞれの選手が存分に実力を発揮して表彰台を日本勢で埋め尽くしてほしいものだ。
(芝公子)