「森進一さんはまだまだできると思っています。北島三郎さんも卒業する歳じゃない。みんな冷たすぎるんですよ。若い人と年配者が手を取り合って歌う姿こそ芸能界で、それができるのも紅白」
1月2日に会見したのは、ジャニーズ事務所の総帥・ジャニー喜多川社長である。演歌・歌謡曲好きで知られるジャニー氏らしく、近年の演歌ベテラン勢の卒業ラッシュを惜しんだ。
15年の「紅白歌合戦」は、視聴率調査が始まって以来、史上最低の39.1%(第2部)に終わった。ヒット曲不足など原因は多いが、高齢者を中心に「ジャニーズばかり多すぎ」の声があったことは事実である。
ほんの10年ほど前まで、紅白におけるジャニーズの「枠」は、SMAPとTOKIOを中心に2つ、せいぜい3つまでと調整されていた。これが崩れたのは、大人気の嵐が初出場した09年以降のこと。前年の2枠から4枠に倍増し、ついに15年は7組まで拡大。
「ジャニーズ内部で、メリー喜多川副社長の愛娘・藤島ジュリー景子派と、SMAPを育てた飯島マネージャー派による派閥争いが起きていることは有名。あっちがこの組を推してくるなら、こっちは○○を出してもらわないと…のイタチごっこの末、独占禁止法スレスレの7組占拠になったんです」(放送記者)
放送時間が限られているため、ジャニーズ勢が増えれば、落とされる組も当然、発生する。ジャニー氏が演歌勢に冷たすぎると嘆いても、そのいびつさを招いているのは自社の派閥争いにほかならない。
「さらに今年は、デビュー20周年を迎えるKinKi Kidsが『紅白初出場』を目標に掲げている。実績から言っても当確は間違いなく、代わりに演歌勢の1枠がまた消滅しそうです」(前出・放送記者)
さて、総帥の判断はいかに?