SMAP解散騒動、ベッキーの「ゲス不貞」、桂文枝の“不適切な20年”と、今年は芸能スキャンダルがひしめいている。
「誤解を招くような大変軽率な行為だったと、深く反省しております」
16年1月6日、ベッキーは「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音との質問を一切受けない形の記者会見を開き、具体的な不貞の内容は何ひとつ明かさず、頭を下げた。この一方的な会見がストッパーを外し、今なおカムバックできないほどの逆風となってしまったが、さて、ここ20年の芸能史における「衝撃の会見」はいかがなものであったのか──。
「Get Out!(出て行け)」
96年3月、鳴り響いたのは女優・藤田朋子の怒号である。完脱ぎ写真集の出版差し止めを訴えて会見に臨んだが、一方的に藤田が用意した原稿を読んで、わずか2分で終了。まだワイドショーに元気があった頃だけに報道陣が収まらず、藤田のスタッフに詰め寄る事態となった。この混乱で、藤田が英語で怒鳴る場面が何度もオンエアされ、結果的に「わがまま女優」のレッテルを貼られてしまうダメージになった。
同じ完脱ぎ写真集でも、翌97年8月22日に開いた菅野美穂の場合は、多くの謎が会見場を包んだ。この日が20歳の誕生日であったこと。主演作も多いトップ級のアイドル女優が堂々と脱いだこと。そして、会見の最中に涙をぬぐったこと‥‥。
涙の真意を巡って「家族の借金説」や「カメラマンとの恋人関係説」が飛び交ったが、今も判明していない。ただし、菅野は出版サイドに「私、泣いてみましょうか?」と予告していたのは事実である。誰もが菅野の女優としての業に翻弄され、そして100万部近いベストセラーを記録することになる。