10月30日公開の映画「とんかつDJアゲ太郎」で主演を務める北村匠海に、大きなチャンスが巡ってきそうだ。自身がリーダーを務めるダンスロックバンド「DISH//」がヒット曲の「猫」を引っ提げて、大晦日の第71回NHK紅白歌合戦に出場する可能性が濃厚視されているという。
北村は映画公開初日の舞台挨拶に登壇するも、共演者の伊藤健太郎がひき逃げ容疑で逮捕されたこともあり、声を震わせながら涙目になる場面が話題になったばかり。同映画では北村の師匠役を務める伊勢谷友介も法律違反の薬物所持で9月に逮捕されており、思わぬダブルパンチを受けた北村には各方面から同情が集まっている状況だ。
「ただ、これらの同情が紅白出場の可能性を後押ししているワケではありません。あいみょんが作詞作曲した『猫』は4月の配信リリース以来、若者を中心に火が付き、YouTubeのDISH//公式チャンネルでは北村の歌唱映像が6500万回、歌詞付きのライブ映像が1200万回も再生されています。このヒットぶりはやはり紅白出場が有力視されている瑛人の『香水』やYOASOBIの『夜に駆ける』といった人気曲に比べても遜色なく、北村は実力で紅白出場をもぎ取ろうとしているのです」(音楽ライター)
そして、紅白出場が北村にとって、自身の立ち位置を大きく変える転換点になるはずだという。北村は2010年にイケメン俳優ユニットの「EBiDAN」に所属し、翌2011年にEBiDANのメンバーと共に「DISH//」を結成。楽器を演奏しながらダンスをする“ダンスロックバンド”として人気を博しつつも、音楽業界的には色物と見るきらいもあった。
「活動歴の長いDISH//は何度も日本武道館で公演するほどの人気を誇るものの、紅白のような音楽業界の晴れの場には縁のない存在と見られていました。2018年12月にはレギュラー出演している音楽情報バラエティ番組『関内デビル』(tvk)にてドラム担当の泉大智が『僕たちはヨゴレ』と苦笑いするなど、メンバーたちにも諦め感が漂っていたのです。ところが今年『猫』が大ヒットしたことにより、ダンスロックバンドという先入観を持たない層にも名前が浸透。いちアーティストとして評価されるようになりました。それに加えて北村自身も『とんかつDJアゲ太郎』が話題になったことで俳優としての顔が大きく広まり、昨年までとは大きく異なる視界が広がることとなったのです」(前出・音楽ライター)
DISH//は8月1日放送の「シブヤノオト」(NHK)でも「猫」の生演奏を披露。NHKが彼らを高く買っている証拠だと言われている。果たして彼らに紅白出場の吉報は届くのだろうか。
(白根麻子)