M-1審査員は「何も良い事がない」それでも立川志らくが不可欠なワケ

 落語家の立川志らくが11月6日放送の「グッとラック!」(TBS)に出演し、3年連続でM-1グランプリの審査員に選ばれたことへの感想を述べている。

 12月20日に開催が予定される“日本一の漫才師”を決する「M-1グランプリ2020」の決勝戦。志らくは、国山ハセンアナウンサーから3年連続での審査員選抜について振られると、「あまり良いことはないんですよ」「若い子の人生を左右する責任感もあるし、何か言うとものすごく炎上するし、『なんで志らくが(審査員に)入ってるんだ』って最初から文句を言われるし、良いことがない」などと、審査員特有の重圧が存在することを嘆いた。

 続けて、志らくは「ファンの子が泣いてたりする。それを見ちゃうと、冷静になれなくなったりする。なかなか大変」とも説明。自らのジャッジが原因で涙を流すファンの姿が目前で確認できてしまい、審査の難しさを感じるという。

「2020年度の審査員の顔ぶれは3年連続で同じものとなり、上沼恵美子やダウンタウン・松本人志、オール巨人、中川家・礼二らが名を連ねています。その中でも、毎度の如く、落語家の志らくの選出には一部から疑問の声が寄せられ、“畑違いなのでは?”との指摘もあります。ただ、審査員を実質的に選ぶ立場である松本人志はかねて『良い漫才を作りたいなら落語を見るべき』と主張し、『落語を知らずに漫才を作ると、ネタの構成がぐちゃぐちゃになってる事が多い』とも説明。松本自身も落語を焼き写して音楽プレーヤーで聴くのが日課だったとも明かしており、多様性の為にも審査員には落語家の志らくを含めておきたい意図があるのかもしれません。一方、『キングオブコント』ではさまぁ~ずとバナナマンがコンビ総出でそれぞれ審査員を務めており、評価の基準や価値観にバラつきがなく、あまり多角的な評価ができていないとの声も出ています。M-1が長くレベルの高さをキープできているのは、より多くのアングルからのジャッジを実現できていることも強く、その為にも志らくの存在は重要なピースなのでしょう」(テレビ誌ライター)

 ある審査員からはベタ褒めだったが、別の審査員からは酷評される。そうした現象が起きるのもM-1グランプリならではの醍醐味。今年も志らくの他とは異なる“斜め上な”ジャッジに期待したいところだ。

(木村慎吾)

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