タレントの上沼恵美子が12月20日放送の「M-1グランプリ2020」(テレビ朝日系)に審査員として出演し、冒頭から“怒り芸”でスタジオを盛り上げる一幕があった。
上沼は、今大会もダウンタウン・松本人志や落語家の立川志らく、オール巨人ら重鎮と共にプレッシャーのかかる審査員役を担当。開口一番、「(今年で)最後の審査です。そういう気持ち。ファイナルです」と突如“卒業”を宣言すると、笑みをこぼしてガッツポーズを見せた。
これに司会進行の今田耕司は「オープニングで(そんな事を言うの)やめていただけますか」とツッコミ、上沼の隣に座る松本に対して「また(審査員続投の)説得お願いします」と振っていた。
その後、去年で審査員役からは降りると話していたオール巨人も「来ないつもりだったんですが、泣かれましてね」とテレビ朝日の幹部スタッフから涙ながらの懇願があったと告白。粘り強い続投の要請を受け、「“やりますか”って言ったら、(スタッフの顔に)涙がブワーッと」と当時の状況を明かすと、すかさず上沼から「私にはそんな説得なかったわ!」と怒りのクレームを受け、巨人はすぐに立ち上がり「えぇ!すいません」「多分嘘泣きだったと思います」と訂正していた。
上沼はトップバッターを務めた敗者復活組のインディアンスがネタを終えた後も、「トップバッターで、(別会場から)走ってきて、あれだけできませんよ。ちょっと泣いた。達者もいいとこですやん」と絶賛し、「私、涙出て、ブサイク?」とボケのコメント。審査員席から堂々の“芸人魂”を随所で見せつけ、ネットでは「上沼が一番面白かった」との声も出ている。
「巨人の“涙の続投交渉”を知り、すぐに『私にはなかった』とのイチャモンを付け、芸歴45年目の巨人を動揺させた4年先輩の上沼。また、隣には上沼の審査員続投をわざわざ大阪の楽屋まで駆けつけて説得したと報じられた松本も困惑したリアクションを見せており、まさに女帝の独壇場となりました。上沼に向かって『すいません』と立ち上がって謝罪する巨人や、その狭間で絶妙な反応を見せる松本、そしてレジェンドたちの一連のやり取りを裁く今田など、見応え抜群のトークショーが展開され、世間からは『M-1の漫才より面白い』『オール巨人と上沼さんの先輩後輩感好き』『今年は上沼がチャンピオンかな。一番おもろい』『さすがは上沼恵美子。今日の出場者の中で一番だった』『上沼恵美子を観るためにM-1観てる人もいるだろう』との声が続出。普段では絶対に見ることができない大御所同士の掛け合いは、メインの漫才ネタよりも面白かったと大好評でした」(テレビ誌ライター)
辛口で知られる上沼だが、今大会はすべてのコンビのネタに90点以上を付け、毒を吐くシーンはゼロ。唯一の“口撃”は松本と巨人の2人に向けられた格好となった。
(木村慎吾)