かつて一世を風靡した「少年隊」の錦織一清と植草克秀が12月31日をもってジャニーズ事務所を離れる。少年隊自体は引き続きジャニーズ所属として名前は残るものの、事実上の解散と言える状況のなか、今後の動向に注目が集まっている。
「少年隊といえば故・ジャニー喜多川氏から寵愛を受けていた東山紀之のイメージが強いものの、リーダーはニッキこと錦織。彼は抜群の運動神経によるダンスに加えて歌唱力でも評価が高く、事務所の今後を背負うとさえ期待された逸材でした。少年隊が今でも多くのファンから《ジャニーズ史上最高のグループ》と神聖視される背景には、錦織の果たした功績が見逃せません」(業界関係者)
その錦織は2008年を最後に少年隊の活動が停止してからというもの、プレーヤーではなく演出家としての顔をを中心に活動していた。それが今後ますます加速していくというのだ。
「錦織が後輩グループの舞台で演出を始めた当初、《錦織が演出だって?》とさんざんな評判でした。しかし当人は至って真剣で、故・つかこうへい氏の元で3年にわたって演出を学び、ジャニーズの舞台を手始めに演出家としての活動を拡大。彼の演出がファンに受け入れられたことにより、後輩のKinKi Kids・堂本光一がジャニーズ・ミュージカル『Endless SHOCK』の演出を手掛けるようになる筋道を敷いたとも言われています」(前出・業界関係者)
錦織はいまや、事務所外の演劇を手掛けるまでに。そしてジャニーズの縛りがなくなることで、活躍の場はさらに広がると見られている。
「錦織はつかの舞台を手伝い、名前が出ないのに裏方として働くなど、自らの名声に拘泥しない真摯な態度で演出に取り組んできました。すでに舞台の世界では彼の実力は知れ渡っており、独立することでこれまで以上にオファーが舞い込む可能性が高い。そういった意味では、ジャニーズ事務所卒業が最も期待される人材と言えるかもしれません」(前出・業界関係者)
そのうち、錦織が元ジャニーズだと知らないまま彼の演出指導を受ける若者も増えていきそうだ。
(浦山信一)