コロナ太りに正月太り、「ダブルでヤバい!」と悩んでいませんか? そんなときは、無理をせず長期的にダイエットと向き合っていきましょう。そこで、役立つ知識として、「酵素」とダイエットの関係をいくつか紹介していきましょう。
一時期、酵素ダイエットが話題になりましたが、そもそも酵素ってどんなものなのでしょうか? 酵素剤の製造・販売などを行う天野エンザイムの酵素情報サイト『見えないもので世界はできている』によると、酵素とはすべての生き物の命の働きを支えているタンパク質の一種で、8,000種以上存在し、有機物を分解したり合成したり変化させたりするための手助けをしているものなんだとか。
例えば、人の体内では「消化酵素」として食物を分解して吸収しやすくする働きをしたり、「代謝酵素」として栄養分を細胞に運んでエネルギーに変えて動かしたり免疫を高める働きをしたりと、重要な役割を担っているそうです。また、代謝アップの働きもあります。食べ物に含まれる酵素を取り入れることで、基礎代謝アップが期待でき、ダイエットに役立つことが知られています。
酵素ダイエット研究家の松崎みささん著、医師の鶴見隆史さん監修「体質改善 酵素ダイエットプログラム」(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)によると、ダイエットの成功のカギである基礎代謝を上げるためには、重要な4種類の酵素「炭水化物分解酵素」「脂肪分解酵素」「タンパク質分解酵素」「乳糖分解酵素」を補うことがポイントなんだそうですよ。
そして、お腹が空いたときや疲れたときに食べたくなるものが、唐揚げやチーズ、卵なら炭水化物分解酵素不足、ドーナツやポテトチップスならタンパク質分解酵素不足、チョコレートやケーキ、白米なら炭水化物分解酵素不足、ヨーグルトやプリンなら酵素全般・乳糖分解酵素不足の可能性があるとのこと。このように、必要に応じて補うことでダイエットに役立てられるそうです。
では、具体的な食材についてみていきましょう。
医師の王尉青さんと発酵食文化研究家の是友麻希さんの共著「しっかり食べても美しくやせるハリー式ダイエット・レシピ」(PHP研究所刊)では、炭水化物分解酵素の一つである「アミラーゼ」や、タンパク質分解酵素の一つである「プロテアーゼ」、脂肪分解酵素の一つである「リパーゼ」などを利用したダイエット術が紹介されています。
前出の『見えないもので世界はできている』によると、例えば「プロテアーゼ」は動物・植物・微生物など、多くの生物に広く存在する酵素なのだそう。微生物では日本酒の製造で使用される麹菌、納豆の生産に使用される納豆菌がプロテアーゼを産生することが知られているそうです。
納豆は食事に取り入れやすいですし、麹も身近に存在します。マルコメの公式サイトによると、とくに麹にはプロテアーゼの他、アミラーゼ、リパーゼなど30種類以上の酵素が含まれるとか。麹といえば、味噌や醤油、漬物、塩麹、甘酒が有名ですが、これらを毎日の食事に積極的に取り入れることで、ダイエット効果もより期待できるかもしれませんね。
酵素とダイエットとは深い関係があるようです。酵素たっぷりの食材を積極的に取り入れながらも、おうち時間が多く取れる今、酵素のお勉強を通じてダイエットに関する知識を深めていくのもいいのではないでしょうか。