俳優の舘ひろしが1月26日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)にゲスト出演し、昨年8月に肺炎で他界した渡哲也さんの“豪快すぎる”エピソードを明かした。
舘は、およそ40年にわたる師弟関係を築き上げた渡さんについて、挨拶や細かな礼儀作法、さらには俳優としての生き方など、「全てを教わった」と感謝。また、渡さん本人による「静かに(天国に)いきたい」との想いから、密葬には参加しておらず、「亡くなった顔を見ていないので、お墓参りに行ったが、亡くなった感じがしない」のだという。
続けて、長年に及ぶ付き合いの中で体験した渡さんの“超豪快”なエピソードについても言及。広島県で撮影ロケがあった際、渡さんは突然、「ひろし、氷が食いたいか?」と尋ねると、すぐにマネージャーに連絡し、「ひろしが氷食いたいって言ってるんだけど。どっかで手に入れて来いよ」と要請。実際、深夜3時頃になると、マネージャーが氷店を起こして入手した氷が部屋に届けられたという。
他にも、名古屋でロケを敢行した時には、ホテルの部屋の窓から街中にラーメン屋台があることを発見した渡さん。またも「ひろし、ラーメンが食いたくないか?」と誘い、すぐにマネージャーを呼び出して「ひろしがラーメン食いたいって言ってるんだけど。屋台を(ホテル内に)上げろ。廊下を走らせれば腹が減った奴が食うから。請求書は俺のところにまわせ」と、とんでもない要求をしていたようだ。
だが、マネージャーの奮闘もむなしく、ラーメン屋台がホテルのエレベーターに入り切らなかったことで、最終的にラーメンだけを注文して食べたという。
舘はそんな渡さんとの日々について「大変だった」と回顧。というのも、10日間のロケの内、「7日~8日は(深夜)3時か4時くらいまで」部屋飲みに付き合う必要があったとし、「僕は(翌朝の撮影の)出番が早いが、敵(渡さん)は10時くらいから。僕は2~3時間しか寝ないで行っていた」と明かしていた。
「深夜に叩き起こされてしまった氷店の店主や、突然ホテルに入ってくるよう要請されたラーメン屋台の主人にとっては決して忘れられない衝撃的な出来事だったでしょう。今回の『徹子の部屋』では、そんな豪快な渡さんと舘の深い絆が窺い知れるエピソードトークが盛り沢山となり、ネット上でも『渡さんの話をする時の舘さんの幸福そうな顔。本当に大好きなんですね』『舘さんは、“生まれ変わっても渡の下で働きたい”と言っていた。そんな大きな人と出会えたのは一生の宝』『夜中まで付き合わされたのはそれだけ可愛がられた証』との書き込みが溢れました。他の宿泊客の分までラーメンをご馳走しようとするあたりにも、渡さんの太っ腹なキャラクターが伝わってきますね」(テレビ誌ライター)
かつての人気ドラマ「西部警察」(テレビ朝日系)での共演をキッカケに本格的な交流がスタートした舘と渡さん。2人で朝方まで飲み明かした日々は、舘にとってかけがえのない宝物となって現在も鮮明に脳裏に焼き付いているのだろう。
(木村慎吾)