歌手でタレントの和田アキ子が2月13日放送のラジオ番組「アッコのいいかげんに1000回」(ニッポン放送)に出演し、ボランティア軽視発言に揺れる自民党・二階俊博幹事長について言及した。
二階氏は8日の会見の中で、五輪組織委員会の森喜朗前会長による女性蔑視発言の影響で、同大会からボランティアの辞退が相次いでいる現状に関し、“瞬間的なもの”だと表現。続けて「落ち着いて静かになったら、その人たちの考えもまた変わる」「どうしてもお辞めになりたいということだったら新たに募集し、追加することにならざるを得ない」などと発言していた。
これがボランティアを軽視した発言だとみなされ、世間からは「上から目線で不快」「ボランティアなんて他にいくらでもいるって言いたいの?」「大会はボランティアの方々なくしてはあり得ない。この言い方は酷い」との反発が殺到している。
同騒動を受け、和田は番組の中で「ビックリしたのは二階さん(の発言)」と切り出し、「言葉は悪いですが、この人、夜道気をつけた方がいいと思う。あれはダメだと思うんです」と苦言。さらに、「ボランティアがいなかったら、どうやって(五輪を)やるつもりなんですか? ボランティアは上にも下にも誰もいない。本当に誰かの助けになりたいという気持ちでやってる。その方たちに一時的なもの、また雇ったらいいと…」と述べ、二階氏の発言に憤慨した。
「まるで“ボランティアの代わりを探すことは容易”かのようにも解釈されかねない二階氏の発言は、適切な表現ではなかったことは確か。ただ、その二階氏に対し『夜道に気をつけた方がいいと思う』と被せた和田も、問題発言を上塗りした形になりました。ネット上でも彼女の発言には『これはアウトでは?』『扇動にもなりかねないですね』『明らかに失言ですよ、アッコさん』『ある意味、森さんや二階さんの発言よりもよっぽど問題がある発言だと思いますけど』との批判が集まり、二階氏以上に不適切な言葉だったとする指摘も多いですね」(エンタメ誌ライター)
和田は、存在を軽視されたボランティアに対する強い思いやりが背景にあったのかもしれないが、結果的に森氏や二階氏と変わらない暴言と言われても仕方がないだろう。
(木村慎吾)