女性蔑視発言問題が仇となって、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長の座を辞した森喜朗元総理に代わってその座に就いた橋本聖子前東京オリ・パラ担当大臣。
「橋本氏は会長就任に一貫して否定的でした。就任会見時も『大変悩んだ』と苦渋の決断であったことを吐露しています。橋下氏は2014年のソチ五輪の選手村で、フィギュアスケートの高橋大輔選手にキスを強要したとされるセクハラ問題が報道されており、組織委員会の会長に就任することで、この問題が蒸し返されることを懸念していたようです」(週刊誌記者)
2月25日発売の「女性セブン」によると、酒好きで有名な橋下氏が周囲に酒を強要する“アルハラ行為”など、“キス事件”とは別のスキャンダルが明るみに出ることを恐れていたとも記されているが、案の定、同日発売の「週刊文春」が新たな“セクハラ”について報じている。
記事によると、橋下氏の問題行動は、高橋選手への“キス事件”があったソチ五輪閉幕の2カ月後、4月25日に首相官邸で開かれた、ソチ五輪・パラリンピック入賞者を集めた安倍晋三首相主催の記念品贈呈式で起きた。
贈呈式の後の懇談会で、安倍首相らがにこやかに選手を労う場で、ソチ五輪で選手団の団長を務めていた橋下氏は、金メダルを獲得した羽生結弦選手らフィギュアスケートの選手が集まる場に加わると、おもむろに女子フィギュアスケートの浅田真央選手に近づき、誰もが耳を疑うような言葉を囁いたというのだ。
「事の一部始終は、何と内閣広報室が運営する『政府インターネットテレビ』のホームページ上に残っています。浅田選手に囁いた橋下氏は、安倍首相に向かって『総理にハグしてほしいって』と、浅田選手がまるで総理とのハグを望んでいるかのような言葉を発しています。驚いた浅田選手は『いやいやいや…』と手を振って拒否し、安倍首相も空気を察して『ファンに怒られちゃう』と口にしているのですが、ここからの橋下氏はとにかくしつこく『ハグ、ハグ』と口にしながら煽り、フィギュアペア代表の高橋成美選手を安倍首相とハグさせ、次いで羽生選手が『僕がしたら真央ちゃんも』と安倍首相とハグ。逃げられないと観念したのか、ここで浅田選手も首相とハグする羽目に。浅田選手が緊張している様子が動画からも明らかですね」(IT系ライター)
「文春」の記事によってクローズアップされてしまった安倍前首相と浅田選手とのハグ動画。ネットでは「完全に嫌がってるのに…真央ちゃんかわいそう」「橋本聖子のパワハラが酷すぎる。国民的ヒロインにこんなことさせるなんて!」「安倍さんも一度は断ったんだから、最後まで空気読んでほしかった」「こんなパワハラ・セクハラまみれの会長は日本の恥さらし」と、厳しい声が殺到している。
明らかに嫌がっている浅田選手に首相との抱擁を強要した橋下氏の行為は、セクハラ・パワハラのそしりを免れないもの。今後IOCなどで問題視される可能性もあるだろう。高橋選手とのキス騒動については「深く反省している」と陳謝した橋本氏だが、今度はどんな釈明をするのだろうか。
橋下氏としては恐れていた新たなスキャンダルが発覚した格好。会長就任はやはり断るべきだったと後悔しているのか、それとも…。
(石見剣)