一時期、「リビング学習」が話題となりました。リビングで勉強をさせれば子どもが進んで学んでくれる……ならよいのですが、そうはいかない場合もありますよね。リビングで子どもが勉強に集中できていない、すぐに親子喧嘩が始まってしまうなど、うまくいかない場合は、次のような工夫で“勉強したくなる”場に整えてはいかがでしょうか。
■学習スペースを集中できる環境にする
実際に子どもが学習するスペースを、リビングの“どこ”にするかが重要なポイントです。
例えば、学習に使用するテーブルのすぐ近くに子どもの好きな漫画やおもちゃ、ゲームなどが入った棚があれば、気になって学びに集中できないかもしれません。また、ダイニングテーブルで勉強をする場合は、テーブルの上に勉強に関係のないものがたくさんあるよりも、勉強に必要なものだけが置いてある方が集中しやすくなります。
子どもだけが1人で勉強をして家族の他のメンバーはテレビを見ている環境では、学ぶ意欲が湧きにくくなりますから、家族全員で読書や仕事、勉強などをする時間にするのもオススメです。
■学習を習慣化できる仕組みを作る
学習スペースに必要な道具を持ってこないと勉強が始まらない状態では、始めるまでの心理的ハードルが高くなりがちです。学習スペースに近い、目に入りやすい場所に棚やカゴなどを設置し、いつでも取り出して学習をスタートできるようにすると、子どもが自ら気付いて学習をスタートさせやすくなります。
■親子のコミュニケーションを良好にする
リビングにいるといつも勉強するように言われたり叱られたりするのでは、子どもが前向きに学びにくくなります。リビングで学習をすると楽しいと思えるようにすることが、子どもの自主的な学びを後押しするのに重要なポイント。協力して調べものをしながら一緒に学んだり、子どもが自らできたときには認める言葉をかけたりすることで、「楽しかった!」「できた!」と実感できるようにするとよいでしょう。
「リビングならうまくいく」のではなく、リビングでうまくいった経験を増やすことが、積極的な学習を後押しします。よりよいリビング学習にするために、現状の学習環境を見直してみてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)