ゴルフファンも「もうお腹いっぱい」だったようだ。
男子ゴルフの4大メジャーの1つ、マスターズでアジア人初優勝の歴史的快挙を成し遂げた松山英樹プロ。月曜早朝にTBS系で生中継された最終日はこの時間帯では異例の12%以上という視聴率。解説者も涙を流すなど、その偉業がお茶の間に十二分に届けられた。
当然、翌日のスポーツ紙やニュース番組では松山の快挙を讃える報道が立て続けに。主婦層がターゲットのお昼のワイドショーでも当然のように取り上げられたものの、ある番組だけは「ちょっと異常」なほど松山フィーバー一辺倒。そのはしゃぎぶりに少なからず疑問の声が上がったようだ。
「4月14日、何気なく『ひるおび』(TBS系)をつけたのですが、松山選手のマスターズ優勝は月曜朝でしたよね。14日は水曜日。それなのに番組冒頭から松山特集。思わずテレビに向かって『えっ? まだやるの?』と声が出てしまいました(笑)。というのも優勝直後の月曜、そして火曜も番組冒頭から白昼の松山ジャックが『ひるおび』では起こっていました。ゴルフ解説陣も出演して快挙を讃え、レギュラーコメンテーターも賛辞を並べるだけ並べていました。生中継したTBSの局をあげての歓喜が伝わる内容でしたから、月曜日は『そうだよね』と思っていましたが、火曜日には『また今日もやるんだ』に変わり、水曜日はさすがに『まだやるの?』でした。もはや新鮮なネタがあるわけではなく、解説者や中継アナの一喜一憂ぶりをプレイバックしたり、13番ホールの松山選手の表情は‥‥とか、14番のパットは‥‥とか、完全にゴルフファンしか喜ばないような状態でした。大事な視聴者であろう主婦層が逃げ出してしまったかもしれません」(エンタメ誌ライター)
ネット上には「凄いのかもしれないけどコロナを差し置いて毎日やるほど?」「ゴルフを好きな男性はこの時間は見てないのでは?」という声を筆頭に、「今日もゴルフ祭りだったから読書してました」「ゴルフ全然わからないから『バイキング』(フジテレビ系)に替えた」など、番組の熱量とは裏腹の手厳しい声が相次いだようだ。
大坂なおみ選手が4大大会で優勝したテニスは主婦層にもなじみのあるスポーツ。2019年のラグビー日本代表の奮闘は、日本がホスト国でもあり「日本代表」という肩書きが大きく、お茶の間でもにわかファンが盛り上がるなどちょっとしたブームに。しかし、松山選手が快挙を果たしたゴルフは、あまり主婦層には響かないスポーツなのかもしれない。
(飯野さつき)