お笑いタレントの松村邦洋が6月15日「バイキングMORE」(フジテレビ系)にVTR出演。新型コロナウイルスに感染したことで遭遇した辛い出来事について語った。
番組では芸能人が新型コロナ感染を公表する是非について特集。松村は昨年12月に感染を公表し、今年1月に仕事に復帰している。公表の是非について松村は「コロナは未知のものなので、どういう経路でどういう方向にいくのか、どういう形になっていくのかを国民は知る権利があると思う」とタレントが公表する意義を語った。
一方、公表したことによって遭遇した出来事も告白。療養から明けて退院したばかりの頃を振り返り、「電車に乗っていたら席が空いていたんで座ったんです。座ったら(まわりの乗客が)一斉にドミノのようにいなくなった時があります」と明かした。これにはMCの坂上忍も「これはキツいな」と同情していた。
ネットでは《これは完全にコロナ差別ですよ》《完治してからの話なのだから、かえって安全だと思うのだが》《まだまだ日本は差別が多発しているようだ。松ちゃん、自分ならそばに行ってエールを送るよ》など松村に同情する声も多い一方で《いなくなった人の気持ちもわからなくはないよ》《わかるよ、うつりたくない》《可哀想って思うけど実際私も見かけたら避けてしまうかもしれん》など松村を避けた人たちに理解を示す声もあがっている。
「松村のように新型コロナ感染による差別に遭遇した芸能人はほかにもいます。俳優の杉浦太陽は昨年9月に感染し、車中泊による自主隔離を経て入院。無事回復しましたが、回復後に家族のためにローストビーフを手作りしたことをブログで報告したら、《ウイルスがうつるから料理するな》《そんなの食べたくない》とSNSに書き込まれました。
また、河本潤一は今年5月に感染し、ホテル療養で回復しました。6月5日に自身のユーチューブチャンネル『河本じゅんちゃんねる』で療養中のことを語っていましたが、その中で全員陰性だったものの濃厚接触者となった家族についても言及。詳細は語りませんでしたが、家族が“コロナ差別”に遭っていたことを明かしていました。
他者への感染のおそれがなくなったから療養明けとなっているわけで、回復者を避けることに《しょうがない》というのは、結果的に無知と偏見を擁護して差別を後押ししているだけになっているのでは。松村もそういった偏見をなくしたいから感染を明かしたのでしょう」(芸能記者)
いちばん怖いのは感染症よりも無知と偏見なのかもしれない。
(柏原廉)