新型コロナウイルスによって延期になっていたV6の岡田准一主演映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」が、6月18日からようやく公開され、ヒットを記録している。同じく延びていた主演映画「燃えよ剣」も10月15日の公開が決定。止まっていた時計の針がようやく動き出した。
「ファブル」では、どんな相手も6秒で仕留める伝説の殺し屋・ファブルの型破りな動きを描くとあって、岡田が殺陣の振付師も兼務。岡田は複数の格闘技の師範代の免許も持っており、作品を重ねるごとに共演者が門下生として増えている。これまでに福士蒼汰、田中圭、松坂桃李、榮倉奈々、山下智久、ジャニーズ事務所の後輩では生田斗真やHey! Say! JUMPの八乙女光、ジャニーズWESTの濱田崇裕、意外なところでは同期の嵐・大野智も門下生。今作では木村文乃が岡田メソッドを伝授された。
岡田のトレーニングは、午前7時半から1時間半のモーニングルーティンから始まる。屈強にしてストイックなため、体は年々マッチョ化しているのだとか。しかし、そんな“リアルキン肉マン”岡田にも、およそ4年前には弱点があった。
17年3月15日にリリースされた両A面シングルの『Can’t Get Enough』のレコーディング時、歌詞に英語とファルセット(高音)が多かったため、スタジオに英語指導の先生が来てくれた。1人ずつブースに入ってレコーディングする方式で、先生も一緒に入室。少しずつ指導を受けながら、歌った。ところが、岡田だけは「指導は欲しいけど、(先生はブースの)中には入ってほしくない」と拒否。岡田のときだけ先生は、ブースの外に出た。なぜ、そこまでこだわったのか。
「岡田にはトラウマがあるからです。デビューして間もないころ、ラップの曲が与えられました。まだ中学生でラップ初体験だったので、覚えるまでに時間がかかりました。すると先生が耳元でずっと『ディエンス!』と言って、すごく怒られたのです。以来、狭いブースで横に人がいると、あの先生の顔がよみがえってくるそうです」(アイドル誌ライター)
ちなみに、「ディエンス」とは「ダンス」の意味。クセが強すぎる先生の節回しも、イヤな思い出として残る原因だった。
岡田にとっていわく付きとなった「Can’t Get Enough/ハナヒラケ」だが、V6はこれでシングルトップテン入りの連続年数を23年に伸ばし、それまで22年連続で並んでいた安室奈美恵を抜いて歴代単独トップになった。のちに記録は27年に伸ばし、自己更新している。
謎の言葉「ディエンス!」。それで怖気づいた岡田も齢四十。全員がアラフォー&アラフィフとなったV6は、11月に解散する。岡田はすでに“ブースの隣人”を気にしないようになっているのか。解散までに知りたいところだ。
(北村ともこ)