昨年1月に同時デビューしたSixTONESとSnow Man。「SixTONES vs Snow Man」名義でリリースしたデビューシングル「Imitation Rain/D.D.」は発売3日でミリオンを突破。そろって、大みそかの「NHK紅白歌合戦」(NHK)に初めて選出された(Snow Manはメンバーのコロナ感染のため出場辞退)。いきなりミリオンアーティストとなった両グループは、20年を象徴する新人だった。
何かと比較されることが多い2組だが、SixTONESはジャニーズ事務所およそ60年の歴史で類を見ない集団だ。メンバーの半数以上が、創業者のジャニー喜多川元社長直々にスカウトされたのだ。
有名なのは京本大我。父は俳優の京本政樹、母は元タレントの山本博美さん、俳優の小池徹平は母方のはとこという芸能一家。ハワイで撮ったスナップ写真が知人の現地レストランで貼られ、偶然見つけたジャニー氏が京本宅へ電話。舞台稽古の見学に来るよう促された京本は、後日足を運んだKAT-TUNの横浜アリーナ公演でいきなりステージに上げられた。
同じくジャニー氏がひとめぼれしたのは、森本慎太郎。兄の龍太郎がHey! Say! JUMPの元メンバーで、出演コンサートを観に行ったあと、ホテルの中華料理屋で家族で食事をしていた。そこへ現れたのがジャニー氏。慎太郎から離れたところで祖母、母と話しこみ、その日から2週間~1カ月に一度のペースでジャニー氏から自宅に電話がかかってくるようになった。森本はその日の学校であったことなどを話していると、滝沢秀明さんの舞台に来るよう誘われ、そのまま小学3年生で入所。その年にドラマ「受験の神様」(日本テレビ系)に出演させたほどの寵愛ぶりだ。
同じく兄弟がジャニーズグループだったのは、田中樹。兄の聖は、KAT-TUNの元メンバーだ。
「田中は中学1年生で入所しましたが、こちらはオーディション。200人ほどの子どもたちが踊っている間を、ジャニーさんがウロウロ練り歩き、突然田中の前で止まって履歴書を見て、『野球やってる子?』と話しかけてきたのです。『そうです』と返すと『いいね』と言われ、仕事に呼ばれるようになりました」(アイドル誌ライター)
国際派ジャニーズJr.の育成期にタイミングよくスカウトされたのは、父がアメリカ人のジェシー。当時通っていた空手道場に、すでにJr.として活動していたジョーイ・ティーが入門してきて、「ジャニーさんがハーフっぽい子を探してる」と誘われた。後日、会いに行くと、以降舞台の仕事を与えてもらった。
「高地優吾は中学生の時、日本テレビ系『スクール革命!』の“3年J組!新入生オーディション”に合格。いきなり地上波レギュラーを獲得したラッキーボーイです。メンバーでは松村北斗だけが普通に履歴書を送り、オーディションで勝ちあがりました」(前出・アイドル誌ライター)
SixTONESは、顔面偏差値も身長も高いハイスペック集団。結成から5年でメジャーデビューにこぎ着け、インスタグラムのフォロワーは144万人、YouTubeの登録者数は129万人を超えるトップアイドル。動画の総視聴者数は4億回を突破しており、SNS時代の寵児といえる。
今年も紅白確定か。
(北村ともこ)