タレントの優木まおみが10月10日に東京都内で開催された「グローバルフェスタ2021」に出席し、日本はジェンダー問題に関して「ちょっと遅い」と感じているという。
同イベントでは、「『多様性あふれる世界とは?』国際ガールズデーの機に考えてみた」をテーマにトークショーを行い、2人の女児を育てる母として優木もこれに参加。ジェンダー問題について「子育てをしていて、日本は先進国の中ではちょっと遅いかなと思います」と語った。
その理由として、「出産後に仕事に来ると『赤ちゃんは誰に預けてきたの?』って必ず聞かれるんですね。でも主人は仕事に行っても聞かれることはなくて」と説明。続けて、「根底にある『子供は家でママが見るのが普通だよね』という(考え方が)自然な世の中であって。根付いている思考を『ちょっと違うんじゃないの?』って思いながら受け入れていて。そこを変えていくのはすごく難しい」と違和感を覚えつつ、容認してしまう自分がいるという。
また、ママ友との何気ない会話の中でも“遅れた考え方”を痛感する時があるとし、「まおみちゃんのところは女の子だからね。将来、中学、高校どこを選んでも『最終的に結婚したらいいよね』っていうようなことを言われたりとか。『ちょっと古くない? その発想は』って思ったりする」と語った。さらに「そこを子供の時代には変えていきたい。私が子育てしている7年くらいで変わってきたんですよね。なので、それをみんなが変えていくことのキッカケになればいいなと思います」とも述べていた。
「知的でインテリさを売りにしたアイドルとして一世を風靡し、大学にまで進学して奮闘した優木にとっては、ママ友からの言葉に違和感を抱いてしまうのも無理はないかもしれません。しかし、世間一般では、一定数の割合で経済的な理由から結婚を求める層が多く存在するのも事実であり、そうした考えを『古い』と一蹴しているうちは、“多様性のあふれる世界”の実現は難しいでしょう。ネット民からも、日本におけるジェンダー問題の遅れを指摘した優木に対し、『ジェンダー論や多様性を言うなら、貴方の言っていることは多様性に反してませんか。最終的に結婚したらいいと言ってる人も貴方も多様性の中の一つでは?』『色々な考えがあっていいと思います。ただ、“結婚したらいいよね”と考えてる女性の割合は多いかと思います』『こういう人が、人の意見に対して古い新しいって言ってるほうが違和感ある。100人いたら100通りの意見があってもいいんじゃないの? たまたまそういう古いと言われる意見が多かっただけでしょ』とのツッコミが殺到。中には『あなたみたいに芸能界で一発当てて、恵まれた人生送ってる女性ばかりだとなぜ思うんかな? ほとんどの女性が男性と結婚しなきゃ金銭的に生きていくのが難しいのが現状なんだよ』といった意見も見られました」(テレビ誌ライター)
優木の主張もママ友によるそれも同様に、一つの考え方として尊重されるべきであり、互いの見解に過度な干渉や否定を行わないことが、結果的に“多様性あふれる世界”につながるのではないだろうか。
(木村慎吾)