関ジャニ∞はもともと8人グループだった。地元の関西で02年に結成したときは8人。「∞」は、縦にした「8」が由来だ。最初に脱退したのは俳優の内博貴。CDデビューした2年後に未成年飲酒で謹慎、翌06年にグループ活動を終了した。18年には渋谷すばる、翌19年には錦戸亮がソロアーティストになるため脱退。現在の5人組になった。
8人は関西ジャニーズJr.時代から苦楽をともにしたとあって、思い出は数知れず。デビュー前にはさまざまな組み合わせでも活動しており、そのなかに「ヤンマーコンビ」があった。安田章大と錦戸だ。
ヤンマーとは、民放テレビ局で主に夕方帯に放送されていた気象情報番組「ヤン坊マー坊天気予報」。ヤンマーディーゼル(現・ヤンマーホールディングス)の1社提供で、およそ55年間もの長きにわたって放送されていたが、14年3月に惜しまれながら終了。CMのオリジナルソングはよく知られている。ヤン坊は「Y」、マー坊は「M」と書かれたTシャツを着ており、初の実写化として関西Jr.だった安田と錦戸に白羽の矢が立ったのだ。
「当時は14歳で、まだ地元の関西でも知られていない存在。放送開始40周年を記念した99年に初の実写化でダンサーを起用し、2人がセンターに抜てきされたのです。アニメーションのヤン坊&マー坊と初共演して、仲間のジュニアたちがバック転などで花を添えました。歌唱は渋谷が担当しています」(スポーツ紙記者)
偶然にも、安田と錦戸は同じ日にジャニーズ事務所に入所している。年齢も同じ37歳。安田は兵庫県、錦戸は大阪府出身だが、実家で泊まりあうほど大の仲良し。仕事がなく、退所を考えた錦戸がかつて、真っ先に相談したのが安田だった。
「バンドスタイルの関ジャニでは、安田と錦戸が向かい合ってギターを演奏する楽曲、2人で作詞・作曲した楽曲もありました。バラエティ番組で絡んだ時は、オールドファンが『ヤンマー』と歓喜したものです」(前出・スポーツ紙記者)
7人だった頃、錦戸と渋谷がメインボーカルだったが、現在は安田がメイン。錦戸は渋谷と異なり、祝福された脱退・退所ではなかったため、5人の口から振り返られることはないが、元メンバーであったことに変わりはない。
いつか安田の口から「亮くん」の言葉を聞きたいものだ。
(北村ともこ)