12月10日に放送されたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の第30回で、世良公則がステージで熱唱する姿がネット上で大きな話題になっている。
この日の放送では、主人公の安子(上白石萌音)が町で困っているところを英語で助け、後日再会したロバート(村雨辰剛)に将校クラブに招かれて過ごす様子が描かれた。亡き夫・稔の死をいまだに受け入れられない中で、安子はクラブを通してかつて敵国だったアメリカの圧倒的な豊かさを目の当たりに。一度は立ち去ろうとする安子だったが、ホールから聞こえる女性シンガーの歌声に心を奪われる。歌を聴きながらロバートは安子にアメリカでも戦争で多くの人が亡くなったことを説明。ロバート自身も義弟が戦死し、その影響で妻も心臓を悪くして死んだことを明かした。
一方、楽団の斡旋をしていた世良公則演じる喫茶店主の定一は、勝手に忍び込んだ少年を見つけて叱りつけるが、少年がステージ上の演奏を夢中になって聞いている様子を見ているうちに安子が娘を“るい”と名付けたこと、その意味がジャズトランペット奏者ルイ・アームストロングに由来していることを思い出す。そして、酒瓶を片手にステージへ乱入。楽団たちに指示を出してルイ・アームストロングの「On The Sunny Side Of The Street」を演奏させ、自ら歌い出したのだ。安子はその姿を見て驚き、涙を流しながら稔の思い出がよぎる、という展開だった。
ネットではクライマックスと言える世良の歌唱シーンに対して《めちゃ上手かった。さすが》《めちゃくちゃかっこよかった。イケオジ》《こういうシーンがあるから世良さんがあの役だったのかと今朝納得した》《なんでマスター世良公則なんだろうって思ってたら本日、本領発揮されてた》など絶賛の声が殺到。なかには《紅白のスペシャルゲストにしてほしい!》といった声も。
「世良は1977年に世良公則&ツイストでレコードデビュー。日本のロック界の草分け的存在です。シンガー・ソングライターの桑田佳祐も世良に対しては一目置いており、『やっぱり世良君というライバルがいなかったら「テレビでロックだ!」みたいな感覚にならなかったと思う』と語っています。近年はテレビで歌声を披露する機会は減っていますが、ライブは精力的に行っています。今回の歌唱シーンは貴重で、改めて世良の歌声が健在だということを世に知らしめたのではないでしょうか」(芸能記者)
紅白のスペシャル企画でもう一度世良の歌声を聴けるのならば、往年のファンも朝ドラファンも大喜びだろう。
(柏原廉)