7月13日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長も、まさかの発言で日本だけでなく世界中を呆れさせた。
厳しい世論をはねのけ、コロナ禍での夏季オリンピック開催が強行されようとしていた同日、バッハ会長は東京都内で、五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長と面会。世界中でパンデミックが猛威を振るう中での五輪開催となったことに関し、同会長は「我々は万人にとって安全安心な大会を目指しますと常に言ってきた」とアピールすると、「選手にとって、選手団にとって、そして、最も大事なのは、“チャイニーズピープル”に(とって)‥‥」と言いかけ、大きな過ちがあったことに気付いたのだ。
「バッハ会長はすぐに、『中国人』を意味する“チャイニーズピープル”ではなく、『ジャパニーズピープル(日本人)』と訂正しましたが、すぐに世界中のメディアによって、その言い間違いを皮肉とともに伝えられてしまいました。米国紙『Washington Post』が同日中に『東京でオリンピック級の失言』と報じると、英国紙『The Guardian』も『バッハ会長が日本人を中国人と言い間違えたことにより、五輪の開催に乗り気ではないホスト国を味方につけようとする試みは無様なスタートになった』とする、散々な書かれようでした。
また、IOCは五輪参加選手に対し、大会中の日本観光を禁じていたにも関わらず、同会長は五輪閉幕翌日に複数の関係者を引き連れ、東京・銀座の街を歩く姿が報じられ、大きな反感を買いました。これには、ネット民から『選手には禁じるのに、自分は観光するのか』『自分だけ特別なんですね』との非難が集中。しかし、丸川珠代五輪相は、この騒動について『不要不急であるかは本人が判断すべきもの』と語ったことも大きな波紋を呼んでおり、バッハ会長の周囲では常に混乱が付きまとったとも言えますね」(テレビ誌ライター)
経済的な事情などから、2021年夏の五輪開催を何としてでも実行に移したいとする思惑がうかがえた同会長には、「ぼったくり男爵」「金の亡者」などと揶揄する声も出るほどだった。
(木村慎吾)