ヒロインの夫であり1児の父である人物が「ヒモ感ハンパない」ことは、NHKの朝ドラ史上初ではないだろうか。放送中の「カムカムエヴリバディ」でオダギリジョー演じる錠一郎がネット上で話題になっているようだ。
1月28日放送の第62話でるい(深津絵里)が娘のひなたを出産したかと思ったら、翌31日放送の第63話は10年後となり、ひなた(新津ちせ)がチャンバラ好きの天真爛漫な子に成長。仕事をしながら母親らしくひなたをたしなめるるいに対し、錠一郎(オダギリ)はロン毛にチューリップハットを被り、タイダイ柄の派手なTシャツを着て、仕事をしている様子はゼロ。トランペットを吹いている様子もナシ。朝から晩までずっと家にいる様子が描かれたのだ。
ドラマ受けをした「あさイチ」(NHK)でも、もっとも気になることとして博多華丸が「錠(一郎)のトランペット問題」を挙げ、博多大吉が「錠(一郎)はこの10年間、何をしとるんかね。働いてる感じがまったくないのよ」と言えば、鈴木奈穂子アナも「服装もちょっと、ねぇ?」と、3人そろって苦笑。その答えが2月1日放送の第64話でひなたの口から語られた。
ひなたによれば、錠一郎はずっと家にいて仕事をしていない。幼稚園の頃は働いていない錠一郎のことでバカにされて泣いて帰宅したことがあったそう。その時も錠一郎は家でテレビを見ていたが、泣いていたひなたを「膝の上においで」と誘い、一緒に時代劇を鑑賞。それからひなたは錠一郎の膝の上で時代劇を見ることが日課となり、侍に憧れるようになったと言うのだ。
「錠一郎は62話で、回転焼き屋の店番もできなければ、お使いを頼んでも近所の電気屋においてあるテレビを見入ってしまい、鰯を買ってくるように頼まれたにもかかわらず鯛を買ってきてしまうような不器用な男であることが描かれました。ネット上ではこの時から『錠一郎はヒモ確定』と指摘されていました。それと同時に『何もできなくても悪びれず暗くならない。いつも平常心。これはヒモの必要条件』『鰯を頼まれてもケロッとした顔で鯛を買ってくる金銭感覚のなさ。自分の選択がベストであると疑わない錠一郎に正しいヒモのあり方を見た』『しっかり者の嫁を手に入れ、働かなくても許されているのは、錠一郎がヒモとして確かな目を持っているから』『ヒモにも才能が必要。ヒモの才能にあふれている錠一郎をオダギリジョーが実に上手に演じていると思う』など、ヒモ夫として生きる錠一郎を絶賛する声があがっています」(女性誌記者)
どうやらオダギリ演じる錠一郎は、ダメンズ好きな女性の心をガッチリつかんでいるようだ。