最近、話題の「メタバース」。コンピューターやネットワークの中に構築された仮想空間やそのサービスをいいますが、現在はゲームやエンタメの世界だけでなく、仕事の場にも活用されているのをご存知ですか?
リモートワークで、オンライン上にVR(バーチャルリアリティ)オフィスをつくり、そこでアバターを使って現実世界と同じように動き回りながら仕事をするという会社も出てきています。これなら出社している意識も高まりますし、在宅勤務中の孤独感やダラダラ仕事をしてしまう悩みも解消できそうですね。
今後、そんなメタバースを活用していく中で知っておきたいのが、「NFT(エヌエフティー)」という新しい暗号資産。「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると「非代替性トークン」と訳されます。2022年1月20日、世界的な暗号資産取引所「Coinbase(コインベース)」を運営するCoinbaseが、メタバースをテーマにした「暗号資産セミナー 広がる仮想空間編」をオンラインで開催し、NFTを分かりやすく解説していました。
Coinbaseマーケティング・ビジネスオペレーション部長のキム・ヘガンさんによると、NFTには「ブロックチェーン」が使われているそう。これは、誰もが無限にコピーできてしまって価値を失うというデジタルファイルの問題を解決する技術で、各NFTには台帳のようなものが付加されており、データとして「誰がこのデータを送ったのか」などの情報が記録されているのだとか。
つまり、すべてのユーザーが情報を持っているという状況を作り出したのがブロックチェーンで、代替不可能な資産として持つことができるようになったのがNFTというわけです。
NFTは、Twitterアイコンにしたり、デジタルファッションとしてゲーム内で着用したりと大いに使われ始めています。このNFTの存在もあり、メタバースの仮想世界がますます本格化し、日常生活に浸透するのではないかとみられているのです。
前出のキムさんによれば、「今後メタバースが浸透すれば、現実世界とVR空間の世界との境界線が分からなくなるくらいになるのでは」といいます。例えば、VR空間で仕事をして、お昼休憩の際に現実空間に戻る、休日にはエンタメのコンサートへ出かけるためにVR空間へ入る、そして、友だちとしゃべったりするのもVR空間になるかもしれないということです。
また、VR空間に入るためのゴーグルが有名メーカーから続々発売され始めていますが、まだまだ装着するのは慣れないものです。キムさんによれば、「まだ羞恥心があるが、これからは(ゴーグルを装着するのは)何が恥ずかしいの?となってくると思います」とのこと。
まさに新時代の生活がすぐそこまで近付いています。私たちが予想できないほど、楽しい生活になるのかもとれませんね。