鉄道などを使ったトリックやアリバイ工作でトラベルミステリーの第一人者として人気を博した作家の西村京太郎さんが3月3日、肝臓がんのため神奈川県湯河原町の病院で死去。91歳だった。
「十津川警部シリーズ」は特に人気で、これまでにテレビ朝日、フジテレビ、TBS、テレビ東京がドラマ化している。主人公の十津川省三を演じたのは、テレ朝では三橋達也、高橋英樹ら、TBSでは渡瀬恒彦、内藤剛志ら、テレ東では船越英一郎らが演じてきた。
訃報に際し十津川警部ほか、西村原作の2時間ドラマに数多く出演していた船越は「『君の芝居には刑事である前に人間が見える』と言って頂いたお言葉は私の糧であり宝物です」と感謝の意を表した。
高橋は「私にとりましては十津川警部は分身です 高橋英樹=十津川警部なのです 長い線路をずっと一緒に走ってきた大好きな役柄なのです」と役への思いを吐露した。
この高橋の追悼コメントの対し「高橋英樹にとって分身、=なのかもしれないけど、私は渡瀬恒彦さんのイメージ。自分の大切な役くらいに留めておけばいいのに残念」「十津川は渡瀬恒彦なんだよなぁ」など“十津川=高橋ではない”とネットをザワつかせている。
「視聴者が抱く高橋のイメージとしては、放映期間延べ5年に及ぶ『桃太郎侍』(日テレ系)が多いようで、高橋自身が=十津川としたことに『=桃太郎侍でなかったのが、意外と言えば意外』との意見もありました」(芸能記者)
多くの人に愛読され、多くの作品が実写化された西村作品だからこそ、演じた役者も視聴者の思いも尽きないようだ。